非心臓手術:一律な術前心臓超音波検査は死亡率、入院期間に対し有害

住民ベースのコホート研究で、術前心臓超音波検査は非心臓手術ごの死亡率や滞在期間短縮につながらないという結果。術前エコー検査により周術アウトカム改善に疑問が呈された。

Association of echocardiography before major elective non-cardiac surgery with postoperative survival and length of hospital stay: population based cohort study
BMJ 2011; 342:d3695 doi: 10.1136/bmj.d3695 (Published 30 June 2011) 

26万5千名ほどのコホートで、15.1%(n=4万ほど)心臓超音波施行。
propensity score法にて、マッチ化させたコホート(n=7万ほど)にて比較。
心エコーは30日死亡率増加と関連(relative risk 1.14, 95% confidence interval 1.02 to 1.27)、同様に1年死亡率増加 (1.07, 1.01 to 1.12)、滞在期間延長と関連、術創感染は有意ではなかった(1.03, 0.98 to 1.06)

心臓負荷試験患者で、心エコーと死亡率の相関はなし (relative risk 1.01, 0.92 to 1.11) 、負荷心電図を行わなかった高リスク患者でも相関なし(1.00, 0.87 to 1.13)

しかし、心エコーは低リスク患者では死亡率と関連あり(relative risk 1.44, 1.14 to 1.82)、負荷心電図行わなかった中等度リスクも同様 (1.10, 1.02 to 1.18)



現状では、術前エコーを一律に行うことは、低リスク患者において、かえって死亡率を増加させることとつながる。中等度リスク以上では、運動負荷心電図との関係と合わせ検討が必要なようである。


眼科からの術前評価依頼があるのだが、あれって、保険診療上もおかしいし、意味があることなのだろうか?
特に、白内障手術。
The Value of Routine Preoperative Medical Testing before Cataract Surgery
the Study of Medical Testing for Cataract Surgery
N Engl J Med 2000; 342:168-175January 20, 2000

術前身体評価を依頼される側は迷惑なだけである。

by internalmedicine | 2011-07-05 10:31 | 動脈硬化/循環器  

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