使用上注意の改訂:1週間のタイムラグ
2011年 07月 13日
それ以外に、ガバペンチンの「薬剤姓過敏症症候群」、テルブタリン硫酸塩の「母体へ副作用の副作用・死亡例報告」、ベバシズマブ(遺伝子組換え)の「骨髄抑制」、フェキソフェナジン塩酸塩の「アナフィラキシー様症状、無顆粒球症、白血球減少、好中球減少」、】組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)
(ヘプタバックス)のラテックス過敏症注意がある。
ちょっと気になるのが、トシリズマブの添付文書の変更項目。
【医薬品名】トシリズマブ(遺伝子組換え)
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[禁忌]の項に
「活動性結核の患者」
を追記し、[重要な基本的注意]の項の結核の既感染者への投与に関する記載を
「本剤投与に先立って結核に関する十分な問診(結核の既往歴、結核患者との濃厚接触歴等)、胸部X線検査及びツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査、インターフェロンγ応答測定(クォンティフェロン)等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。結核の既往歴を有する場合及び結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談すること。以下のいずれかの患者には、原則として本剤の投与開始前に適切に抗結核薬を投与すること。
(1)胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者
(2)結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者
(3)ツベルクリン反応検査やインターフェロンγ応答測定(クォンティフェロン)等の検査により、既感染が強く疑われる患者
(4)結核患者との濃厚接触歴を有する患者
本剤投与中は、胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核症の発現には十分に注意し、患者に対し、結核を疑う症状が発現した場合(持続する咳、発熱等)には速やかに担当医師に連絡するよう説明すること。なお、結核の活動性が確認された場合は本剤を投与せず、結核の治療を優先すること。」
と改める。
・・・レミケードは現時点で、当該項目に関し、「結核 播種性結核(粟粒結核)及び肺外結核(髄膜、胸膜、リンパ節等)を含む結核が発症し、死亡例も認められている。結核の既感染者では症状の顕在化及び悪化のおそれがあるため、本剤投与に先立って結核に関する十分な問診、胸部レントゲン検査及びツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。また、結核の既感染者には、抗結核薬の投与をした上で、本剤を投与すること。ツベルクリン反応等の検査が陰性の患者において、投与後活動性結核が認められた例も報告されている。 」
エンブレルは、「播種性結核(粟粒結核)及び肺外結核(胸膜、リンパ節等)を含む結核が発症し、死亡例も報告されている。結核の既感染者では症状の顕在化及び悪化のおそれがあるため、本剤投与に先立って結核に関する十分な問診、胸部レントゲン検査及びツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。
また、結核の既感染者には、抗結核薬の投与をした上で、本剤を投与すること。
ツベルクリン反応等の検査が陰性の患者において、投与後活動性結核が認められた例も報告されている。」
薬剤毎に、インターフェロンγ応答測定(クォンティフェロン)項目が微妙に異なることとなった。
薬剤毎に対応を変える理由が分からない! そもそも、偽陽性の多いツ反を判定根拠にする理由なんて非医学的(http://www.kekkaku.gr.jp/ga/ga-34.html)・・・なんだか、薬事行政って、医学の世界から解離してる。
”7月5日事務連絡→7月11日に日本医師会から都道府県医師会へ連絡・広報”というタイムラグってどうなんだろう?1週間近く情報はどこで止まってたんだろう?
by internalmedicine | 2011-07-13 08:37 | 医療一般