”水商売”スポンサーの飲水に関する学術年次会議

フランス・エビアンで開かれた、”健康的な水分補給”に関する公衆衛生栄養ガイドラインと情報選択上可能とするルーチン医療カウンセリング確立を目標とする年次会議が開かれたことがBMJに記載されている。


"Third annual Hydration for Health Scientific Meeting"(Annual Scientific H4H Meeting)というところらしいが・・・


Health Marketing
Waterlogged?
BMJ 2011; 343:d4280 doi: 10.1136/bmj.d4280 (Published 12 July 2011)
Cite this as: BMJ 2011; 343:d4280


これをみると、「”飲水量の少なさと慢性腎臓病の頻度の逆相関”から、水を飲めば健康になる!」と結論づけるなど強引すぎる演題も多いようだ。
飲水量を増やすと、若年者の運動耐容能増加するとか、飲水量を増やすと子供の肥満予防になるとか・・・、エビアンで開かれた研究会らしい報告が多く、飲み水の宣伝に都合の良い報告が多かったとのこと。

過体重・肥満に関するライフスタイル修正相談の時は、糖加飲料(SSB:sugar sweetened beverage)について控えるようアドバイスすべきということとともに、”より健康的な飲水は?”との答えに、”1.5-2L”とすべきとしたとのこと。

この研究会年次会議は、フランス首位のボトル・ウォーターの会社が大スポンサーで、 Volvic, Evian、 Badoit bottled waterなどの製品が主力。




BMJのエディターは、”どこども水をとれ、水、水、・・・”と医者がより多くの飲水を勧めるのは危険ではないかという主張を行っている。
それに対する、反論も現在進行形・・・


NHKの”ためしてガッテン”では、なんだかフーバーダムの歴史も無視して、信州大学の先生が、”飲水”の権威ですべての是非を決めているような放送があったそうだ・・・ 

by internalmedicine | 2011-07-15 08:42 | ビタミン  

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