ロタウィルス:

世界中で50万人を超えるロタウィルスによる胃腸炎が毎年生じており、インドでは最も死亡率が高い。メキシコの生下コホートでは感染後中等症・重症胃腸炎への完全な予防的影響が生じているという報告がある。
インドの生下コホートで検討したもの

Protective Effect of Natural Rotavirus Infection in an Indian Birth Cohort
Beryl P. Gladstone et. al.
N Engl J Med 2011; 365:337-346July 28, 2011

Velloreの都市部スラムで、誕生から3年フォローし、便サンプルを2週毎に採取し、下痢症状日数、ELISAやPCRで検査、6ヶ月後とseroconversion(IgG抗体4倍以上、IgA抗体3倍以上)検討
452名中、373名を研究完遂。3年フォローアップ。

生下直後にロタウィルス感染症時、6ヶ月齢までに56%、再感染率は高く、全感染の中でprimaryと思われるのは30%程度まで。
感染の都度、中等症以上の疾患防御効果がある。3回目感染後は79%となる。
G-type、あるいは P-type ロタウィルスの種によって、防御効果は異なり、heterotypicな効果の可能性がある。

by internalmedicine | 2011-07-28 10:52 | 感染症  

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