COPDは田舎ほど予後が悪い
2011年 07月 29日
Geographic Isolation and the Risk for Chronic Obstructive Pulmonary Disease–Related Mortality A Cohort Study
Ann. Int. Med. July 19, 2011 vol. 155 no. 2 80-86
18 809 名 (71%)が都市部、 5671 (21%)が田舎、 1919 (7%)が孤立化した田舎。
死亡率は孤立した田舎で、都市部に比べると、死亡率増加 (5.0% vs. 3.8%; P = 0.002)
孤立した田舎での死亡率増加は、患者特性・病院の田舎度・病院の大きさ補正後も持続 (odds ratio [OR], 1.42 [95% CI, 1.07 to 1.89]; P = 0.016)
補正死亡率は、非孤立化田舎で暮らす場合は高くない (OR, 1.09 [CI, 0.90 to 1.32]; P = 0.47)
結果は、推定される他の因子補正後も変わらず
「他地域から孤立化した田舎での居住は、急性心筋梗塞になっても血管インターべーションまで時間がかかり、小規模病院に受診せざる得ないなど、臨床的アウトカム悪化が考えられる。医師偏在などで医療的アドバンテージに恵まれず・・・」と序文。
田舎開業医の私には耳の痛い話が・・・
論文中に書かれているが、病院規模と死亡率の逆相関は心筋梗塞、肺炎、心不全において一定の閾値を持って、認められている。ある程度規模以上なら変わらないので、あまり巨大規模な必要はないとのこと。
この論文では、 小規模 35 ~ 235 床、中規模 236 ~ 399床 、大規模 400床以上としている。
COPDでは、病院規模と関連はっきりしていない。むしろ、病院までの距離、孤立してないことが大事なようだ。COPD急性増悪は初期対応が重要なのでそういうことが関係しているのだろうか?
by internalmedicine | 2011-07-29 16:44 | 呼吸器系