日本人成人喘息GWA研究 理研など

RIKEN Center for Genomic Medicine (CGM)、 Kyoto University、 Tsukuba University、 Harvard Universityの研究者らが、日本人喘息の4836名を検討

Genome-wide association study identifies three new susceptibility loci for adult asthma in the Japanese population.
Nature Genetics, 2011; DOI:




成人喘息の遺伝的原因を明らかにするため、GWA研究を1532名の喘息、3304名の対照で検討、46万の遺伝変異(SNPs)を検討し、明らかに喘息と関連づけされてなかった3つの遺伝子を見いだし、再現性検討で、5639名の患者、24608名の対照で明らかとなった。

F
EV1/FVC比と関連する特定のSNPs、及び、感染・炎症に役割を果たす無数の遺伝子が見いだされた。
これらの遺伝子の一つは、protein thymic stromal lymphopoietin (TSLP)で、環境要素をsenseし、免疫応答のトリガーのcriticalな役割を果たす
もの

この遺伝子を含むSNPはヨーロッパ民族の非ヒスパニック人種に於ける別の研究で再現されており、民族横断的な胸痛の遺伝要因として示唆される。
(参考:http://www.eurekalert.org/pub_releases/2011-07/r-gsr072911.php)


この前半の話なんかの講演会か学会で聞いたことある。

TSLPは主に気道上皮から誘導されるpro-allergic cytokineである.日本人においてもTSLPの発現亢進と関連したプロモーター領域の機能的多型と気管支喘息(小児,成人)との遺伝的関連が報告されている。
IL-7レセプターを介して二つのリガンドであるIL-7とthymic stromal lymphopoietin (TSLP) がそれぞれTh1、Th2応答に強く関わり、”TSLPはacquired immunityを介さない直接的経路で肥満細胞のようなアレルギーエフェクター細胞を活性化する機序があるのではないか


(J Clin Invest. 2007;117(12):3655–3657 doi:10.1172/JCI34182)

by internalmedicine | 2011-08-01 08:22 | 呼吸器系  

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