高用量ビタミンEは寿命を短くする 続編

ビタミンE続編(前編:http://intmed.exblog.jp/m2004-11-01#1298166

Annals of Internal Medicineに論評がでました。
歴史的な流れと、現行の健康食品メーカーの情報ミスリーディング・それを支える科学者・医療専門家(顔をみたければ、あるある や みのもんた のテレビで 面々の顔を拝見できます)・・・

最近は一流メーカー(薬品、アルコール、電気、車・・・)が収益のためか、その社会的信頼性を犠牲にして(と、私にはみえるのですが)、Quackをおこなっている・・・世知辛い現状です。バブル期に製造業じゃなく、マネーゲームに走ったあの現象と重なるおもいが私にはします。
(ref 松下電器:http://intmed.exblog.jp/m2004-11-01#1321340


ビタミンEサプリメント:理論的に正しい、しかしその理論は正しい?
Vitamin E Supplements: Good in Theory, but Is the Theory Good?
http://www.acponline.org/journals/annals/vit_e.htm
Release date: 16 November 2004
ビタミンEの民間信仰、一般的に抗酸化作用は科学者・医療専門家の外的な抗酸化物質が慢性疾患を予防するという考えに基づいたものである。
最初にビタミンEサプリメントが癌予防効果が無く、心血管疾患を予防するという影響がないと論文発表されてから10年経過経過して折り、次から次とでるトライアルもその結果を支持するものであった。
βカロチン、ビタミンCなどのような他の抗酸化物質も同様なことが推定される。
各種トライアルの結果と逆に、食事や・サプリメントの消費が疾患予防に役立つという記載は少なくなるどころか多くなっているように思える。
やりくちは、トライアルの第一目標点(プライマリ・エンドポイント)が全く無意味にもかかわらず、サブグループ解析や、第2目標点(セカンダリ・エンドポイント)の結果を都合良く抽出し得いるように思える。
ベータカロチンは、きわめて強い抗酸化作用という点からまず考慮されたが、むしろ、有害であった。しかし、その結果が特定状況下の前オキシダント作用と説明して言い逃れした。
N Engl J Med. 1994 Apr 14;330(15):1029-35.
N Engl J Med. 1996 May 2;334(18):1150-5.

2004年National Institutes of Health基金データベースで、700以上の“抗酸化”という言葉がヒットする。多くは、基礎的なものであり、ビタミンEサプリメントは400-2000IU/dのものであった。痴呆、心疾患、前立腺癌・・・
これらのプロジェクトは強固なpeer reviewを合格してきているものであり、いずれも科学的メリットを認めることに疑問を呈することはできない・・・のだが・・・

by internalmedicine | 2004-11-17 10:19 | Quack  

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