妊娠高血圧症

Chronic Hypertension in Pregnancy
Ellen W. Seely, M.D., and Jeffrey Ecker, M.D.
N Engl J Med 2011; 365:439-446August 4, 2011




CME勉強になった・・・試験問題

第1問) 慢性の高血圧女性における妊娠中の典型的パターンについて正しく記述しているのはどれか?
A.第3トリメスター中は血圧は低下する
B.第1トリメスター終了に向かって血圧は減少する
C.妊娠前レベルを維持する
D.第2トリメスター中は次第に低下に向かう

第2問) 妊娠中高血圧管理につかう第一選択薬治療としてももっとも多く用いられている薬剤は?
A.atenolol
B.labetalol
C.losartan
D.短時間作動nifedipine

第3問) ガイドラインに従うと、以下の降圧剤のうち、授乳中の女性に対しもっとも忍容性が高い薬剤はどれか?
A.aliskirin
B.atenolol
C.captopril
D.valsartan



高血圧のある人も正常な人も、妊娠中は血圧低下へ向かい、第1トリメスター終末にまで低下し、第3トリメスターにて血圧増加する。妊娠中の降圧剤は一時期減量することが多いが、子癇前症発症なしでも7-20%の女性は妊娠中高血圧悪化する。
妊娠中降圧剤の胎児安全性情報の量ではメチルドーパが多い。β遮断剤はメチルドーパよりエピソードは少ないが、labetalol(トランデート錠)はα、β受容体ブロッカーであり、妊娠高血圧の第1選択、第2選択として用いられるようになってきている。一部にはatenolol(テノーミン)は妊娠中避けるべきという意見もある。
持続型カルシウムチャンネル遮断剤は、比較的安全なようである。ただ、エビデンスがlabetalolほどない。
ACE阻害剤やARBは妊娠中禁忌は重要。
授乳中dめお高血圧患者は薬物治療を忌避してはいけない。母体に比べ比較的低濃度であり、ACE阻害剤を含むほとんどの降圧剤は低濃度。atenolo服用では新生児に徐脈など副作用の報告がある。Society of Obstetricians and Gynaecologists of Canadaでの推奨は、長時間持続nifedipine、labetalol、methyldopa、captopril、enalaprilである。

by internalmedicine | 2011-08-09 11:33 | 動脈硬化/循環器  

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