往診・・・ノスタルジー的

NEJMのほとんど随筆のような記事を見ながら・・・


往診数でいえばH8年は3万2千人、H14年2万2千人と減少しております。
ただし、訪問診療は3万1千人から3万8千人と増えておりますが、
総数で比較しても減少しているわけです。
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/02/index.html


往診に関しては、実は官僚のアホさ加減ばかりが問題というわけでなく、患家の希望もすくなくなっているのを実感します。交通機関の発達で軽症なら無理してでも医療機関へ自分の足でいける時代で、重症なら設備が必要だし・・・ということで、緊急に医者を呼び出してってことの意味がだんだん無くなってきているわけです。

日本では“病床数半減、今後10年で50―60万に・厚労省が方針”の方針で
http://health.nikkei.co.jp/isk/child.cfm?c=1&i=2002012808553p3
在宅化への施策が主です。


追い出された患者さんは訪問診療・介護保険などで対応させるはずなのですが、なかなかうまくいっていないのが現状のようです。

訪問診療に関しては居宅へ追いだそうとしているのに、訪問診療は締め付け、なによりも医師への教育はほとんどされていない。かわって何が起きているかというと、介護保険を利用した施設への病人の移動→介護保険収支悪化による負担増を国民へという筋書き・・・介護保険ができたときからこんな破綻は目に見えていたわけで・・走りながらかんがえるといっていたアホ官僚ども( → 検索で大量にこの無責任発言は検索されます)はいったいどこに消えたのでしょう。あいつらに責任をとらせるべきでしょう。
考えついたのも、例のあいつだったし・・・(介護保険創設は最初から真っ当ではなかった
#彼とメディアが医者バッシングをはじめたことも意図的



Drコトーなどをみると、牧歌的雰囲気の中で“こんどはうちへよってってよ”とのんきな往診風景が見れますが、あれは一つのノスタルジーなのでしょう。

実際に、あんなことをすれば、管轄のお上から呼び出され、往診なの?、訪問診療なの?と詰問され・・あげくには保険医取り消しが待ってます。
なぜなら、往診は “体の具合が悪くなったときに来てもらう”もので、訪問診療は、“医療機関が予め診療計画を立て、医学的・医療的管理に基づき、定期的に医師が患者様のお宅を訪問し、診療を行うこと”ということで、もし、Drコトーが往診で診療報酬算定していたら・・・せっかくのコトーも又無医村になってしまいます。



往診?(内容は訪問診療といった方がよいし、自分で押しかけてるし・・・日本だったら朝日あたりが騒いでるだろう・・・)

House Calls
http://content.nejm.org/cgi/content/full/351/21/2149
“1930年では40%が往診。1980年までに1%未満とその比率は低下している。
1990年代でさえ、ホームケアビジネスの爆発のさなか、医師の関与の意識を完全にわらうレポートが医療専門家から出されている。
政治家がキャンペーンファイナンス改革へ接近するとともに、医者も往診へ関心を示した:皆がいい考えだと思ったが、サポートするものが何もなかった。

これは驚くべきことでなく、大きな理由は、お金である。患者の家へ旅行することは非効率的で、利益のあることはまずない。他の理由はトレーニング不足である。

医学校・レジデントプログラムで往診のトレーニングを科すところは少ない。現実的に
指導不足は現実の社会へでたとき若い医師は自らが外へでるときに実行しないことは確実。
1998年、マンハッタンのgeriatricianであるVeronica Lofasoは、往診プログラムをスタートさせた(ニューヨーク Presbyterian Hospital)。
週約20時間コールで約70名の患者。ほとんどは医学生・内科に属するレジデント、老年医学のフェローを随行させた。

さる5月のある日、・・・・(日記のような記載続く)”

by internalmedicine | 2004-11-18 12:23 | くそ役人  

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