膀胱癌と喫煙:30-50年前の研究に比べ影響は軽くなっておらず、女性での影響は大きい
2011年 08月 17日
ここ30年、USではその発症頻度は横ばい(男性:10万人対 123.8 → 142.2 人年、女性:10万人対 32.5 → 33.2 人年)、しかし、喫煙頻度と喫煙内容の変化がどう喫煙と膀胱癌の関係に影響をもたらしたかの検討がなされた。
Association Between Smoking and Risk of Bladder Cancer Among Men and Women
Neal D. Freedman, Debra T. Silverman, Albert R. Hollenbeck, Arthur Schatzkin, Christian C. Abnet
JAMA. 2011;306(7):737-745.
National Institutes of Health-AARP (NIH-AARP) Diet and Health Study cohort 男性 (n = 281 394) 、女性 (n = 186 134)
ライフスタイルアンケートを行い、1995年10月から2006年12月31日まで
4518941人年にて、膀胱がん発症は、男性 3896(10万人年 144.0)、女性 627(10万人年 34.5)
喫煙経験者 (10万人年 119.8; HR, 2.22; 95% 信頼区間 [CI], 2.03-2.44; NNH, 1250) と、現行喫煙者 (10万人年 177.3 ; HR, 4.06; 95% CI, 3.66-4.50; NNH, 727) は非喫煙者に比べ膀胱癌発症多い(10万人年 39.8)
現行喫煙者の要約リスク推定は、1963年から1987年の7つの研究では、 2.94 (95% CI, 2.45-3.54; I2 = 0.0%)であった。
今回の研究での喫煙経験PARは 男性 0.50 (95% CI, 0.45-0.54)、女性 0.52 (95% CI, 0.45-0.59)
かれらの結論は、 1963-1987年のコホートからのデータ推定に比較して、直近の研究データからの喫煙による相対リスクは、より高くなっており、男性より女性でのPAR高値が目立つ。
by internalmedicine | 2011-08-17 09:40 | 喫煙禁煙