はたらかざるものは医療をうけるなという議論が国の方向性をきめる会議で行われています
2004年 11月 19日
第50回中央社会保険医療協議会 診療報酬基本問題小委員会資料
中央社会保険医療協議会 診療報酬基本問題小委員会というところで
(http://www.wam.go.jp/wamappl/bb01Mhlw.nsf/vAdmPBigcategory10/40DFE151DE90095049256F500028ED77?OpenDocument)
日本において医療の労働生産性を論じております。医療の労働生産性というのを疾病・事故による労働喪失と医療界の生産性にミスリードしようとする醜いプレゼンテーションが、今なされております。
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb01Mhlw.nsf/0/40dfe151de90095049256f500028ed77/$FILE/siryou1_1.pdf
これをプレゼンしている人は・・・
簡単に言えば、“働けなくなったものは死ね”ということを言っているわけです
ALSや呼吸不全の患者さんからは人工呼吸器や酸素を
癌で働けなくなった人たちからは痛み止めを
脳卒中で動けなくなった人たちからは診療を
すべて否定しているところから
医療にかんする議論をしているのです。
こういう人たちが、日本の医療の根幹に関わる話し合いで主導権を握っていいものでしょうか?
小泉改革は 慈愛とはほど遠い存在で、さらに犠牲者が増える一方です。
<参照>
労働生産性
http://www.tabiken.com/history/doc/T/T251C100.HTM
産みだされた生産額を投入した労働の量で割った商,すなわち労働者1人1時間当たりの生産額
DALEにしろ、DALYにしろ完全無欠の健康状態をもとにしているわけで、むしろLIFE Expancyが高いこととDALYのギャップは病人になった上での寿命延長に寄与していると考えられるのではないでしょうか?
http://www.who.int/inf-pr-2000/en/pr2000-life.html
DALY: 一つは、DALY(disability adjusted life years)という指標を用いている点です。DALYとは、元ハーバード大学教授で、現在はWHOに在籍し、この報告書作成の中心的役割を担った Murray氏が作成した指標です。早期死亡からくる早死損失年数(Years of life lost: YLL)と障害にかかる障害共存年数(Years of life lived with a disability: YLD)を疾病ごとに算出し、合算したものがDALYです。YLLの算出は、理想寿命を設定し(日本女性の平均寿命82歳など)、それに満たない死亡年数を、年齢価値付け(Age Weight)および時間割引(Time discounting)に基づき調整して求めます。年齢価値付けとは、完全に健康で1年間生きる価値は年齢に応じて異なるであろうという前提で求められるものです。また、時間割引とは、例えば定期預金の金利が年6%なら、12年後の2万円は今の1万円と同じ価値があるとするものです。
http://www.pfizer-zaidan.jp/search/image/health/health01/fo01_036.pdf
http://www.pfizer-zaidan.jp/search/image/news/news06/nw11_mor.pdf
http://www.pfizer-zaidan.jp/search/image/health/health03/fo03_034.pdf
①一般的な障害の段階(程度)を設定する。
②障害の「持続期間」と「段階」を分離して考慮する。
③各疾患の障害の型・種類(たとえば、結核による呼吸困難、糖尿病による神経痛や失明など)について障害段階の分布を想定する。
④障害段階を加重(定量化)する。
これは専門家集団の意見によって決定しますが、言葉による定義とそれぞれに該当する具体的な一連の障害(例:失明、偏頭痛、痴呆、片麻痺、発疹)に関する専門的認識の両方から最高(値1、死亡と同等)、最低(値0、全く障害のない状態)の間で評定します
障害調整生存年でみた主要疾患(1993)
がん 19.6% 肝硬変 1.9%
うつ 9.8% 糖尿病 1.8%
脳血管障害 8.6% ぜんそく 1.7%
不慮の事故 7.0% 先天異常・奇形 1.3%
虚血性心疾患 4.9% 慢性関節リウマチ 1.2%
骨関節炎 3.5% 歯科疾患 1.0%
肺炎 3.3% 腎炎、腎不全 1.0%
自殺 3.2% 慢性閉塞性肺疾患 0.8%
統合失調症 2.5% アルツハイマー等痴呆 0.7%
http://www1.mhlw.go.jp/topics/kenko21_11/s0.html
by internalmedicine | 2004-11-19 14:19 | 医学