守秘義務を無視する主治医意見書講習会
2004年 11月 20日
診断書が主治医の意図と関係せず、ましてや、利用者と関係ないところで利用されるということが指導する立場の方がやっていました。
昨夜、県のやっている介護保険の主治医意見書書き方講習会というのに出たのですが・・・毎年受けている身としては目新しいものもなく、無駄だったと、まじめに受けている先生方も同じ気分だったのでは?今後の介護保険の方向性も、ニュースやインターネット上にあふれる情報以上のものもなく、週末の2時間半を費やすにはあまりに犠牲の方が大きすぎるのでは・・・むしろ受講したことのない先生方の対策をする方がはるかに効率的だし、意義のあることだと思います。
本題ですが
医者の悪筆が審査会の運営上困るというまったくまっとうなことで、私も審査会でうーーんと首をひねることがあります。私自身も悪筆ですが、医師の文書量というのは大変です。ボールペンのインクが私の場合は5-7日で無くなるほどの常軌を逸した文書量なのです。
この文書を日ペンの美子ちゃんを習ったとしても無意味で、そういう面でPCの意味合いが出てくるわけです。
悪筆はめいわくだということを提示したのはいいのですが、
“わたしどもの地域のケースで”とあえて限定できる情報を与えた後、スライドに、その“悪筆”を提示されたのです。特徴的な”悪筆”は、個人特定可能な情報です。しかもその先生の勤務されている地域まで特定できる情報を提示した上でです。
“その主治医意見書を書かれた先生に、このように提示することの許可をえたのですか?”と質問しましたが、“同意を得ていない”という返事でした。
その上に、”他地域ですから問題ないと思いまして”という答えでした。
本人にばれなければそれで良いという考えが露呈されました。
問題点はそればかりでなく、“体重の記載がなければサービス事業者で困る場合がある”ということを講演の途中で述べたのです。これは医師の主治医意見書が“サービス事業者”で利用されているということを認めたものです。県の介護保険担当の方は調査頂きたいものです。
本来、主治医意見書は、介護保険審査会とために利用される目的のために作成されたものであって、それ以外の利用はケアプランに利用しても良いかどうかという同意の有無の確認がなされているものです。
↓
それさえ認識せず、主治医意見書の講演をするとは・・・。
同時に同席の県の事務方に確認しましたが、主治医意見書がケアプラン作成以外に利用されることはありえないということが認識されました。
介護保険を指導する立場でありながら、主治医意見書を守秘しようとしない県の講習会・・・おそれいりました。
google検索:介護保険&守秘義務
by internalmedicine | 2004-11-20 07:19 | くそ役人