新しい糖尿病薬の可能性:SR1664 PPARγ・Cdk5作用遮断
2011年 09月 05日
Jang Hyun Choi et. al.
Nature (2011) doi:10.1038/nature10383
Received 16 May 2011 Accepted 22 July 2011 Published online 04 September 2011
アクトスなどのthiazolidinedione(TZD)作用部位受容体に作用するPARγ。
これらの核内受容体は生物学的活性、肥満関連であるCdk5によるPPARγリン酸化遮断に関与する。
PPARγに結合する新しい形式の合成物質で、培養脂肪細胞やインスリン抵抗性マウスでの、従来のtranscriptional agonismを完全に欠損し、Cdk5-介入リン酸化を遮断する物質。
SR1664は、液貯留なく、体重増加をもたらさない、抗糖尿活性を有する。
TZDsと異なり、化骨にも影響を与えない。
Scripps Research Institute / Harvard University's Dana-Farber Cancer Institute
高脂肪食肥満マウスにおける、Cdk5によるPPARγのリン酸化。PPARγリガンドは、このCdk5作用を直接阻害し、抗糖尿病活性を示すとされている。
今回の薬剤は、核内PPARγ受容体に結合し、この受容体に対するCdk5の作用を遮断し、受容体メカニズムを阻害する作用である。
by internalmedicine | 2011-09-05 08:42 | 糖尿病・肥満