イブプロフェン 光学異性体R型はカンナビノイド受容体経由の作用を有する
2011年 09月 26日
参照:http://www.eurekalert.org/pub_releases/2011-09/vumc-spa092311.php
Marnettらのチームは、10年ほど前、COX-2がendocannabinoidのoxygenationを行い、鎮痛・抗炎症作用を示し、cannabinoid受容体の活性化を報告した。この受容体は、マリファナの作用と同様の機序の部分である。
さらにアラキドン酸代謝に比べてもendocannabinoid代謝の強力な抑制作用を示すことを示した。
イブプロフェン異性体である、naproxen、flurbiporfenは、それぞれ、R、S versionがある。S-versionにCOX-2阻害作用があると想定されていた。
MarnettらはR-profenがendocannabinoidへの作用を有すると想定し、さらに、R-profenが、分離脊髄後根神経節内のendocannabinoid代謝の選択的効果を示し、 COX-2発現増加下培養中で、アラキドン酸やendocannabinoidを刺激し、COX-2でoxidationされる。なお、R-profenはendocannabinoidに作用するが、アラキドン酸阻害作用はない。
(R)-Profens are substrate-selective inhibitors of endocannabinoid oxygenation by COX-2
フロベン(科研製薬) 、さらに、プロドラッグとしてのフルルビプロフェンアキセチルプロドラッグとしてのフルルビプロフェンアキセチルとして販売、ロピオン注。さらに貼付剤として含有しているのがアドフィード(リードケミカル、科研製薬)、ステイバン(トクホン、吉富製薬)、ゼポラス(三笠製薬)など(wikiから)
メカニズムを知ると、イブプロフェンやR-form剤に関して、内在性カンナビノイド受容体経由機序ってのは薬効として興味深い。ただ、R-formの貼付剤って意味あるのだろうかという気になる・・・
by internalmedicine | 2011-09-26 09:20 | 医療一般