Cytisine:禁煙治療プラセボランダム化トライアル

以前取り上げたことのある、cytisineによる禁煙治療

Cytisineというのは、毒性のpyridine様アルカロイドで、ニコチンと類似作用を有する、大量投与により呼吸器系へ影響を及ぼし、死にいたる可能性もあるが、東欧ではかなり前から禁煙治療として試みられているようだ。
参照:非英語のため埋もれた知見:禁煙治療 cytisine 2006年 08月 15日

cytisine C11H14N2O
nicotine C10H14N2

Tabexは月5米ドル~17米ドル、対して、12週間で ニコチン置換は100米ドル、chantixは300米ドル
ref.http://www.medicalnewstoday.com/articles/235165.php

同等なら、大分お得

Placebo-Controlled Trial of Cytisine for Smoking Cessation
Robert West et. al.
N Engl J Med 2011; 365:1193-1200September 29, 2011

ニコチン作動性アセチルコリン受容体α4β2に高親和性をもつpartial agonistとして作用するcytisineのプラセボとの有効性・安全性比較

単施設ランダム化二重盲検プラセボ対照化トライア、25日間のマッチ化プラセボとの比較
プライマリアウトカム測定は、治療中止後の12ヶ月間の持続的・生化学指標確認による禁煙状況

12ヶ月禁煙持続率は、cytisine群で 8.4%、プラセボ群で2.4%(difference, 6.0 %ポイント; 95% 信頼区間 [CI], 2.7 to 9.2; P=0.001)
禁煙7日ポイント頻度は、cytisine群で13.2%、プラセボ群で7.3%(P=0.01)
胃腸副作用がcytisine群で多い(difference, 5.7 %ポイント; 95% CI, 1.2 to 10.2).




by internalmedicine | 2011-09-29 10:18 | 喫煙禁煙  

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