インフルエンザ・アジュバントワクチン:ベル麻痺、知覚麻痺、炎症性腸疾患超過リスク
2011年 10月 13日
ストックホルム 2009年10月1日からの調査、1998年1月1日から居住中の住民
102万名のワクチン接種者
GlaxoSmithKlineのPandemrix、NovartisのFocetriaはアジュバントとしてそれぞれ、AS03、MF59を含む、アジュバントの安全性懸念として、自己免疫刺激的に働くのではないかという懸念が持ち上がっている。
Neurological and autoimmune disorders after vaccination against pandemic influenza A (H1N1) with a monovalent adjuvanted vaccine: population based cohort study in Stockholm, Sweden
BMJ 2011; 343:d5956 doi: 10.1136/bmj.d5956 (Published 12 October 2011)
Cite this as: BMJ 2011; 343:d5956
ワクチンによる超過リスクは
ベル麻痺: ハザード比 1.25 95% 信頼区間 1.06 - 1.48
知覚異常: 1.11, 1.00 to 1.23
(性、社会経済状況、医療機関受診補正)
ギラン・バレー症候群、多発硬化症、1型糖尿病、関節リウマチでは変化認めず
ワクチンキャンペーンの始まりの、ワクチン早期相(2009年10月1日から45日以内)では、知覚異常・炎症性腸疾患のリスク有意に増加、ワクチン接種後6週間以内でリスク増加
早期相でのワクチン接種は、ワクチン非接種より軽度死亡リスク減少 (0.94, 0.91 to 0.98)
しかし、後期相でのワクチン接種は包括的に死亡率減少 (0.68, 0.64 to 0.71)
これらの関連は現実であり、一部、他の寄与要素にて、部分的、あるいは、全部、説明可能なものである
フォローアップ8-10ヶ月間で、Pndemirixの安全性を再確認、特にギラン・バレー症候群、多発硬化症、1型糖尿病、関節リウマチでのリスク増加認めないということ。
ベル麻痺、知覚異常、IBSの相対リスクは、有意に、相対リスクとして、ワクチンキャンペーン直後の早期に見られる。
ナルコレプシー子供・青年のリスクは、少数のため、結論づけせず
ベル麻痺、異常知覚、炎症性腸疾患の超過リスクが、H1N1ワクチン後、影響としては少ないが、有意に見られた。しかし、早期ワクチンを高リスク群にのみ施行したこと、それがこのようなリスク増加現象を示したのだろうと・・・結論。
反ワクチングループなら、この論文記載の一部を元に、ワクチン接種禍と騒ぐだろうなぁ
なんせ、”反ワクチン”ドグマに とらわれて、バランスの良い判断を下せない人たちの集まりだから・・・
by internalmedicine | 2011-10-13 16:25 | インフルエンザ