肺気腫の遺伝的要素としてテロメア長が関連するかもしれない

Telomere Length Is a Determinant of Emphysema Susceptibility
Alder et al. Am. J. Respir. Crit. Care Med..2011; 184: 904-912

短テロメアが慢性喫煙暴露されると、対照比較すると、気腫性気腔拡大がより出現する。
野生種骨髄移植時でさえ短テロメアマウスでは肺気腫出現しやすい。
故に、肺気腫感受性は循環血中細胞のgentypeには依存しない。

肺上皮では、喫煙暴露は、テロメア機能障害に加わったDNA損傷の付加的原因となる。
それは増殖能回復機能を傷害し、cellular senescence(体細胞老化)メディエーターであるp21のdown-regulation不全を生じさせる。肺胞上皮細胞サイクルの決定要素である。

テロメアのRNA Box Hドメインにおけるgermline deletion家系に於ける、肺線維症に加え、肺気腫早期発症の報告。

【結論】 短テロメアは喫煙による障害閾値の低下、そして、肺気腫の遺伝的感受性要素としてのテロメア長、そして一部加齢過程と関連することが示された。



喫煙=老化促進

個体の発生・加齢・老化
http://www.ndu.ac.jp/~pathhome/patho_books/pb_a03/2003_Text/2003_T_c07.pdf

by internalmedicine | 2011-10-17 08:50 | 呼吸器系  

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