急性心筋梗塞:採血のしすぎで院内発症貧血
2011年 10月 18日
Adam C. Salisbury et. al.
Arch Intern Med. 2011;171(18):1646-1653. doi:10.1001/archinternmed.2011.361
17676名の57病院の急性心筋梗塞患者、受診時貧血無く、軽度から重度HAA(hospital-acquired anemia :院内貧血):定義 Hb 11g/dL
中等度から重度HAA発症3551(20%)
平均(SD)失血量は、HAA 173.8 [139.3] ml v 非HAA 83.5[52.0] ml P < .001
病院間の平均診断的失血量に有意なばらつきがある(中等度から重度HAA:range, 119.1-246.0 mL; 軽度から非HAA:range 53.0-110.1 mL)
採血50ml毎に、中等度・重度のHAAリスク18%ずつ増加(相対リスク [RR], 1.18; 95% 信頼区間 [CI], 1.13-1.22)、多変量解析に軽度しか減衰せずt (RR, 1.15; 95% CI, 1.12-1.18)
急性冠症候群を含め、CKフォローしたりすると、採血量がかなり多くなる。気にする患者さんから「こんなに血液とって大丈夫?」と言われることがある。受け流してはいけない話。
by internalmedicine | 2011-10-18 09:39 | 動脈硬化/循環器