年少へのロタウィルスワクチン: 予想外の効果 ・・・ 大衆効果、年長・成人への影響
2011年 11月 07日
J Infect Dis. 2011;204:975-7.
http://jid.oxfordjournals.org/content/early/2011/08/29/infdis.jir477.extract
フルテキストpdf:http://anpron.eu/wp-content/uploads/2011/08/Unexpected-Benefits-of-Rotavirus-Vaccination-in-the-United.pdf
予想外知見
・ ワクチンが寄与した分より多くの入院率減少効果がある: herd effect ・・・ 大衆効果
・ ルーチンの監視病院サーベイランスからのロタウィルス検出率が過小評価であった
・ 乳幼児は、より年長の子供へのロタウィルスの感染伝播源となり、ワクチンによる乳幼児のロタウィルス感染減少により直接より年長・成人への発症減少をもたらした。
・ ロタウィルス・下痢は5歳未満で多いが、5-14歳の下痢の子供での、ロタウィルス検出率は、5歳未満と同等。ただ、年長では下痢率が少ない。
・ 今までの研究では、ロタウィルスの広がりやそれへの支出は、年長児では推定されてなかった。15%まで疾患のburdenを減少させるというベネフィットで、5-24歳までの人では、20%ほどの経済的影響減少と推定される。
公衆衛生ですなぁ・・・日本のワクチン行政と違って・・・
被害妄想的ワクチン行政から情緒優先ワクチン行政となってる日本の厚生労働省のワクチン行政 ・・・ 確たるものがない。彼らは、ロタウィルスワクチンの副作用に関して・・・反ワクチン団体やワクチン妄信団体干渉の中、効利的説明と予算獲得が出来るだろうか? (・・・亡国官僚たちに期待する方が無駄ということを皆が知っている)
旧帝大・公衆衛生学の教授ポストが、厚労省の天下り先、そして研究内容も、予算獲得しやすさのため、医療費削減のためのインチキ疫学にしか考える頭が無く、世論誘導御用ぶりをさらけ出している日本の公衆衛生学じゃ・・・なにも期待できない。
参照:
第2のロタウイルスワクチンの承認を了承 2011年10月31日
http://www.yakuji.co.jp/entry24693.html
◇ロタテック内用液(MSD)=5価経口弱毒性ロタウイルスを抗原として、ロタウイルスによる胃腸炎の予防を効能・効果とするヒト‐ウシ遺伝子再集合体ワクチン。生後6週から32週までに、4週間以上の間隔を開けて3回接種する。7月に承認されたグラクソ・スミスクラインの1価ワクチン「ロタリックス」は2回接種だった。
再審査期間は8年で、海外102カ国で承認されている。
ロタウイルスワクチン 任意接種 年内にも開始
冬季に流行し、乳幼児が激しい嘔吐(おうと)や水のような下痢に苦しむ「ロタウイルス胃腸炎」。予防を目的とするワクチンを七月、厚生労働省が承認し、年内にも任意接種が始まる見通しとなった。ただ他の予防接種と接種時期が重なるため、保護者は細かなスケジュール管理が必要だ。 (佐橋大)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/health/CK2011102502000064.html

by internalmedicine | 2011-11-07 11:27 | 感染症