システマティック・レビュー: まだ不明確な部分が多い プライマリ・ケアでの運動推奨効果

プライマリ・ケアに於ける運動の奨励の、運動身体活動性・身体健康アウトカム改善への影響

Effect of exercise referral schemes in primary care on physical activity and improving health outcomes: systematic review and meta-analysis
BMJ 2011; 343 doi: 10.1136/bmj.d6462 (Published 6 November 2011)
Cite this as: BMJ 2011;343:bmj.d6462


効果、健康指標、とじこもりの人たちにリソース利用を行うことが医学的診断有無にかかわらず有効かどうかなど・・・不明確なところが多い。

いくつかのシステマティック・レビューでは、運動推奨スキームのエビデンスを検討し、これらのスキームが短期的に運動不足成人の身体活動性を増加するという結論を出している。いくつかのRCT(総数で21)あるが、サードパーティーへの具体的紹介なしの介入であり、運動推奨スキームへの特異的インパクトを有する報告は少ない。



私の住む地域では、自治体首長とともに、体育大学が地域医療を無視して老人たちを集め暴走的運動推奨スキームを行っている。プライマリ・ケアとの連携がないため、正確なリスク層別化がなされず、合併症リスク無視された、無法的なスキームである。

また、個人的には、”ロコモ”という整形外科の先生たちの推奨に関して疑問を持っている。
筋骨格・関節系など運動系の問題だけがsedentary減少の理由でもなければ、合併症でもないし、生命予後に関わるのもそれ以外の多系統的なものの関与も大きいと思う。・・・にもかかわらず、整形外科疾患だけに問題を限定する考え方って、多領域の医学専門家から疑問が広がるだろう。真に、運動推奨したければ、多領域・学際的とりくみが必要と思うのに・・・


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by internalmedicine | 2011-11-10 11:25 | 医療一般  

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