心筋梗塞後c-kit陽性lineage陰性自己心筋幹細胞治療 phase 1 改善効果
2011年 11月 25日
The Lancet, Volume 378, Issue 9806, Pages 1847 - 1857, 26 November 2011
動物実験ではc-kit陽性・lineage陰性自己心筋幹細胞(CSCs)により梗塞後左室機能不全を改善示された。ヒトへのp1研究。
CABG前の駆出率40%以下心筋梗塞後
100万 autologous CSCsを冠動脈内投与:手術後113日(SE 4)投与
現在進行形の研究だそうで、16例治療群、7例対照割り付け。
非CSC治療副事象報告されず、14例のCSC治療患者解析、左室駆出率 ベースライン 30.3%(SE 1.9) から 注入後4ヶ月で38.5(2.3)と改善 (p=0·001)
一方、対照7例では左室駆出率変化せず (CABG 4ヶ月 30·1% [2·4] vs CABG8ヶ月 30·2% [2·5]
重大なことは8例の患者は1年後に健常化傾向にあること(eg, LVEF 12·3 [2·1]増加 vs baseline, p=0·0007)
心MRI施行7例では梗塞サイズが32.6g(9.3)から7.8g(1.7;24%)と4ヶ月目に減少(p=0.004)、1年目に9.8g(3.5; 30%)と減少 (p=0·04)
成人の心臓幹細胞(CSCs)は表面受容体 tyrpsine kinase c-kitを発現している。自己再生、コロニー原性、多機能性を有し、他の筋細胞・血管平滑筋細胞・血管内皮細胞といった3つのlineageと区別される。
by internalmedicine | 2011-11-25 11:04 | 動脈硬化/循環器