認知症ツール MMSE ;著作権により自由に使っちゃ駄目?
2011年 12月 29日
Copyright and Open Access at the Bedside
John C. Newman, M.D., Ph.D., and Robin Feldman, J.D.
N Engl J Med 2011; 365:2447-2449December 29, 2011
1975年発行のMMSEは広く教科書・ポケットガイド・ウェブサイトなどで配布されている。認知症チェックの、de facto standardとして広まってるのだが、これは、著作権の存在するものである。2000年、著作権を持つ、Marshal Folstein、 Susan Folstein、 Paul McHughが著作権着手し、2001年に独占ライセンス(cal Assessment Resources (PAR) to publish, distribute, and manage all intellectual property rights)を手に入れた。
現時点で、臨床医はその状況に対し沈黙しているが、トレーニング・発展途上国への影響・医薬品開発への影響など影響への危惧も表明しているコメンテーターも存在する。
この騒ぎは、前触れで有り、臨床医にとって、著作権侵害の危険性は、身近で、頻回に遭遇する事態がこれからもさらに急増することだろう。
著作権を保護しながら、臨床ツールのイノベーションと、ツールへのアクセス促進という二つの相反する要素
Google、Facebook、Twitterといったオープンソースは、経済的ベネフィットを有しながら、検証・信頼性・持続性が担保された製品群である。学術的である医学が著作権をいかに生かすかが今後の課題でもある。
MMSE使用は臨床医にとってこの選択を続けることは難しくなっている現状は理解しておかなければならないようだ。
長谷川式(HDS-R)などはどうなってるんだろう?
著作権の問題は、頭が痛い問題。当ブログでも、図表の使い方で指摘があったばかり・・・
TPPなど、著作権関連規制強化が今後強まることは予想される。学習・意見主張などを阻害する弊害は軽視されつつある時代なのだろう。元々、著作物だって、まったく他の著作物から影響されてないものなんてあり得ないと思うのだが・・・。学習しやすい時代になるとおもってたが、ますます、学習しづらい時代になったものだ。
そして、臨床的に悪影響が・・・
by internalmedicine | 2011-12-29 08:57 | 精神・認知