COPD:血中アディポネクチン高値は、呼吸器系関連死亡率増加

The complex relationship of serum adiponectin to COPD outcomes
Published online before print December 29, 2011, doi: 10.1378/chest.11-2173 CHEST December 2011 112173

アディポネクチンは、抗炎症、抗糖尿病、抗動脈硬化的に働くが、COPDでの関連性は不明であった。
軽度・中等度気道障害をもつ喫煙者 LHS(Lung Health Study)被験者で検討

血中アディポネクチン濃度は、冠動脈疾患による入院・死亡率と逆相関 (hazard ratio, HR, 0.73; 95% CI, 0.62 to 0.86) するも、呼吸器疾患原因死亡率相関(HR, 2.09; 95% CI, 1.41 to 3.11)

しかし、血中濃度は、全原因死亡率、癌関連死亡率と相関せず(HR, 1.10; 95% CI, 0.93 to 1.29、 1.11; 95% 0.92 to 1.34)

血中アディポネクチンは有意に気道過敏性増加と関連し、肺機能低下促進と関連(both p<.0001)

喫煙状態は血中アディポネクチン濃度へ確実な影響を与えず


COPDにおける、アディポネクチン高濃度と不利な健康上の相関の機序は不明。だが、アディポネクチンは、ユニバーサルに善玉というのは考え直した方が良さそうだ。

by internalmedicine | 2011-12-30 11:02 | 呼吸器系  

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