パワーリハビリ反対!!!

 パワー・リハビリテーション反対!

介護保険認定で軽い程度、といっても自宅から自力で出られないなどの人たちという足腰の弱った方々や痴呆性老人(認知症というべきか)の方々です。
こういう人たちをトレーニングジムに通わすようにほぼ強制的に行うことを介護保険でやろうとするものです。

イメージでとてもよいものと思うでしょ・・・・ところが、問題 大ありです。


住民単位でのちゃんとした検討が行われていない。
公的保険を利用する上での合理性が科学的根拠にもとづいて説明されてない
発表者は成功事例の羅列に過ぎない。
要支援・介護度1~2というのは、為政者が思っているほど元気でないし、運動耐用という面で問題がある。認知機能の低下している老人に説明と同意が可能なのか?また、強要というのは人権の問題があるのではないのか?

現場をみない、机上の空論により ふりまわされている 介護の現場・・・また、その構図が悪化へ突き進んでいます。


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パワーリハビリというのに非常にいかがわしさを感じております。このいかがわしさに気づいている人たちが声を上げているのに、第二の国保となるであろうと警告をしていたにもかかわらず今の形の介護保険を行った同じやり口で、その場しのぎのパワーリハビリを導入としております。これは対象者をよく理解してないからこういうことができるのです。机上の空論。なぜなれば対象者は高齢者です。様々な疾病、特に運動に関して十分配慮すべき疾患、心臓疾患、肺疾患、腎臓・肝臓、筋肉・関節疾患、他の老化に関わる状態を抱えています。老人を筋肉もりもりにするためにはもともと健康な人が望ましく、また、疾病を有する場合は一人一人の処方が必要となります。多大なる負担となることでしょう。そして、さらに問題は動機づけです。やる気がなければ継続するはずがありません。継続しなければ無駄この上ありません。もし国家が強制して行わせるとしたら人権の問題にもなりますし、その上に心身に問題がある場合におこなうことのリスクを国家が補償するのでしょうか。どれほどの損害をもたらすか考えての行政の方針なのでしょうか。

運動療法に関しては、動機づけのイニシエーション・維持にもっとも金をかけるべき。高齢者には骨折の危険のある骨粗鬆症、心肺疾患に問題がある患者など多くこのアセスメントの費用もかかるのです。isometricな運動に関しては、自宅でも続けられる方法を代換的なものがありますし、わざわざ、ジムのようなところにあつめて、器械の順番待ちさせておこなうなんて非現実的だと思います。かなりドロップアウトも多いだろうし、需給関係のミスマッチも相当かんがえられます。

・パワーリハビリテーションプログラム前に心肺・運動系の耐容の有無が問題となり、スパイロや運動負荷心電図などの検討、筋・関節などの評価が求められる。この方の負担はどうするのか?
・事故発生時、医師不在の施設・救急対応がなされてない場合の責任の所在は?


一番よくわからないことは高価な器械を制度として強要することです。
製品の信頼性などとふざけたことを業者が主張するままに特定の高価な医療機器に限定しようとしております。わたしなどは等張性運動はゴム弾性をもちいた安価な方法でよいと思っております。むしろ安全性を確保するためのマンパワーこそ重要です。高価な器械が安全・有効性が高いとも思えないのです。
提言者や業者と独立した検討された多くのコミュニティーレベルの調査研究評価が必要です。

ある施設に集めて行おうとすることも問題です。
高価な器具と利用の需給関係がくづれるとどうなるか。ドロップアウトが相次ぎ、ほこりだらけの高い器具が山積み。特定の元気の良い老人だけが機器をつかう。保険というのはあまねく負担を出し合い、事故(この場合は疾病事故を含む)を生じたときに支給されるものです。特定の人にだけ支給されるというのは。保険の概念にふさわしくありません。要するに状態の良い人だけが保険給付を受けられるという矛盾した状態を生むわけです。保険給付にはふさわしくありません。

特定の地域で効果が上がったと言いますが、介護保険要支援~I/IIの対象者全例で検討されたものでしょうか?保険上の仕組みとして組み入れるのなら、全例で何%がパワーリハビリの対象者になったのか、ドロップアウト率、事故率(身体疾患事故を含む)などが明示され、リスクとベネフィット、費用対効果などがコミニュティーレベルであかされなければなりません。

成功例だけプレゼンテーションしていて何がすぐ介護保険ですか。あまりに利用者や被保険者・保険負担者(企業などの労使折半分を含む)を馬鹿にしてませんか?
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問題の多いパワーリハビリ導入に反対致します。
拙速な導入は待ったをかけましょう。

対案をだせって批判する人に対して言いたい!
対案を出す暇はないでしょ・・・ほとんど導入が決まりかけているのに!
まずは、Stop!パワーリハビリ

by internalmedicine | 2004-12-15 10:50 | くそ役人  

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