プラダキサ:心筋梗塞・急性冠症候群リスク増加 ;使用に関し十分な注意を!

Dabigatran Association With Higher Risk of Acute Coronary Events
Meta-analysis of Noninferiority Randomized Controlled Trials
Ken Uchino, MD; Adrian V. Hernandez, MD, PhD
Arch Intern Med. Published online January 9, 2012. doi:10.1001/archinternmed.2011.1666
http://archinte.ama-assn.org/cgi/content/full/archinternmed.2011.1666

RE-LYトライアルにて、心房細動患者の対ワーファリン比較で心筋梗塞リスクをやや増加が示唆された。
システマティックに心筋梗塞(MI)・急性冠症候群(ACS)のリスクを評価したもの

心房細動卒中予防2研究、急性静脈血栓塞栓症1研究、ACS1研究、DVT短期予防3つを含む7つのトライアル(n=30,514)
対照群はワーファリン、enoxaparin、プラシーボ治療を含む

Dabigatranは、対照群薬物治療使用より、MI・ACS高リスク (dabigatran, 237 of 20 000 [1.19%] vs control, 83 of 10 514 [0.79%]; ORM-H, 1.33; 95% CI, 1.03-1.71; P = .03)

MIもしくはACSのリスクは、RE-LYトライアル改訂、短期トライアル除外後も同様(ORM-H, 1.27; 95% CI, 1.00-1.61; P = .05 、 ORM-H, 1.33; 95% CI, 1.03-1.72; P = .03) 
リスクは全解析にてheterogenousでなく(I2 = 0%; P ≥ .30) 、異なるメソッド、関連する測定値で一致


Dabigatranは、様々な対照をとった広汎なスペクトラムな患者において、心筋梗塞、ACSのリスク増加を認める。臨床医はこの薬剤使用に関し、有害な心血管影響を考慮し使用すべきだろう。


心房細動:抗トロンビンDabigatranはワーファリンと同様の効果、出血イベント減少 2009年 09月 17日

心房細動・卒中予測スコアCHADS2は予後・出血リスク推定にも役立つ 2011年 11月 24日


プラダキサ使用の際、リスク評価が、ますます重要となってきたと思う!

by internalmedicine | 2012-01-10 09:25 | 動脈硬化/循環器  

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