カルシウム拮抗剤とロサルタンは尿酸値低下のみならず、痛風発症リスク減少 ;その他ARBは痛風増加

尿酸低下作用特性比較で、カルシウム・チャンネル・ブロッカー(CCB)とロサルタンは痛風発症低減作用のある。一方、利尿剤、β遮断剤、ACE阻害剤、非ロサルタン系のAII受容体遮断剤は痛風増加と関連

高血圧症は痛風にとってコモンな合併症で、痛風の74%が高血圧。他の降圧剤と違ってカルシウムチャンネル遮断薬(カルシウム拮抗剤:CCB)とロサルタンは尿酸値を低下させることは判明していたが、痛風との関連はまだ確立したものではなかった。

Antihypertensive drugs and risk of incident gout among patients with hypertension: population based case-control study
BMJ 2012; 344 doi: 10.1136/bmj.d8190 (Published 12 January 2012)
Cite this as: BMJ 2012;344:d8190


Nested case-control study (nesetdの説明 →http://dr-urashima.jp/pdf/eki-200406-8.pdf

年齢・性別・BMI・GP受診・アルコール摂取・寄与薬剤・合併症補正後、
現行高血圧において現行降圧剤使用者(n=29138)間の痛風多変量相対リスクは、
CCB 0.87 (95% confidence interval 0.82 to 0.93) for calcium channel blockers,
ロサルタン 0.81 (0.70 to 0.94) 
利尿剤 2.36 (2.21 to 2.52)  
β遮断剤 0.48 (1.40 to 1.57)  
ACE阻害剤 1.24 (1.17 to 1.32) 
非ロサルタンARB 1.29 (1.16 to 1.43) 

同様の結果が高血圧なしの群でも見られた

CCB使用期間によ多変量相対リスクは1年で1.02未満、1-1.9年で0.88、2年以上で0.75
ロサルタン使用では、0.98、 0.87、 0.71  (both P<0.05 for trend)


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by internalmedicine | 2012-01-13 08:47 | 動脈硬化/循環器  

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