北欧の隠匿的薬物的身体拘束の現状



これが、日本のメディアや一部非科学的著作物制作者が敬愛する北欧の隠匿薬物的身体拘束の現状です。



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老人のケアにおいて、向精神薬を含む薬剤の使用方法に関する研究がある。患者を沈静化させ、そしてコントロールする状況で使用する場合がある。こういう場合、“薬剤的身体拘束”(chemical restraint)と呼ぶ。
老人の自律性(autonomy)を侵害し、自己決定権を冒すものであると言われているが、隠密下薬剤投与についてはあまり研究されていない。
食事・飲料中に薬剤を隠して投与することが、一部非科学的著作物に書かれており、ナーシング・ホーム(日本の、老人保健施設に相当)ではよく知られているが、科学的研究はほとんどなされていない。
Treloarは南イングランドでは施設の71%にこういったことが行われていると報告している。
ノルウェーでの「隠匿的薬剤投与」横断的研究

Concealment of drugs in food and beverages in nursing homes: cross sectional study
BMJ 2005;330:20 (1 January)
http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/full/bmj;330/7481/20

認知症患者に対し、ナーシング・ホームの患者のうち11%、特殊ケアユニットの17%で食物・飲料に7日に少なくとも1度は食事中に隠匿された薬物投与が行われている
ケースの95%で、薬剤はルーチンに食物・飲料に混合されている。
この行為は40%で記録に記載され、隠匿された薬物投与は、決定をだれが行ったか不明の時や記録が残ってない時(23%)よりは、医師が薬剤処方したとき(57%)に多く見られる。
この隠匿薬剤投与が多く見られるのは、抗けいれん薬、向精神薬、抗不安薬である。
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ところで、認知症と名称が変わったこのDementiaという病気は英語では”Etymology: Latin, from dement-, demens mad, from de- + ment-, mens mind”(http://www.m-w.com/cgi-bin/dictionary?book=Dictionary&va=dementia)で有る。”世間の「常識」に追いつかない医師たち”の編集長は、この語源にきづいたら、日本の医療人を馬鹿にする前に、是非英語のDementia追放運動をしてほしいものである。いつまで、日本のメディアは言葉狩りをつづけるのか・・・そのうち、日本語が無くなるのではないかと心配である。どうも日本のメディアは日本の医者を馬鹿にすることが基本的スタンスなのであろうか・・・。痴呆という言葉になんの偏見さえ持ってないという方が正しい姿勢だと思うのだが、痴呆という言葉にこだわるの方が世界的には奇異なおのでは、へんなのはメディアの連中の方だと思われます。



さて、北欧では多額の税金を老人介護に注入しており、それを国民も許容しているように思える。かたや日本では、介護・医療施設のコスト増大を忌み嫌い、結果的に、個別化された、人権を重視した介護ができないように思える。そもそも介護の費用に関しては、“保険制度”自体がフィットしてないのではないか。
介護の“個別的”・“救貧的”、“資力調査が必要”、“最低保障”といった性質から言っても 公的扶助の制度がフィットするのである。
最低保障を超え、余裕がある場合は、個別にお金を出せばよいのである。今後この矛盾から、医療保険と同様、国は、いわゆる業者とともに、自由選択部分が増加を要求し続けるのだろう。参考:http://aguru.pekori.to/room/koza-k12.html
(パワーリハビリ導入のいい加減さは、介護保険の足かせとなるであろう)
そもそも、介護保険導入は、北欧へのノスタルジーで始まったとものと私は思っている。非科学的な著作物にその面影を見ることができ、ウェブでもその面影をみることができる。
http://www.google.co.jp/search?q=%E5%8C%97%E6%AC%A7%E3%80%80%E3%81%AD%E3%81%9F%E3%81%8D%E3%82%8A&start=0&start=0&hl=ja&lr=lang_ja&ie=utf-8&oe=utf-8&client=firefox&rls=org.mozilla:ja-JP:official
北欧の見学により、“ねたきり老人はいなかった”などという表層的な見学によってである。この表層的な調査により、介護保険が発足することとなったが、なぜか、その方法はドイツの介護保険がひな形となったわけです。
 参考:http://www.wao.or.jp/yamanoi/hoken/dehoken.html
日本では、税負担の議論はほとんどなされず、自己負担をオブラートに包む形で、介護保険料という負担で、反発が少ないという理由だけで、“公的扶助”でなく、“公的保険”という形で制度を開始したわけです。

今回の北欧の論文をみると、北欧も夢のような社会ではないということがはっきりしたと思います。薬剤的な身体拘束がなされているわけです。
マンパワーが恵まれている北欧の国でも身体拘束がなされているという事実があります。


パワーリハビリなどは、数少ない成功例を楯に、非学術的論文を根拠に、打算的、
感傷的・感情的に介護・医療などをいじってばかりいるのが現状と思うのだが・
・・そして、言葉狩りに専念するマスメディア・・今年も日本の医療・介護は暗い・・

by internalmedicine | 2005-01-04 15:04 | くそ役人  

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