アルコールは虚血性脳卒中予防効果あり・・・という論文か?


アルコールは果たして百薬の長か・・・
http://intmed.exblog.jp/1022948/

ということで、アルコール習慣に対する否定的コメントを書き込みましたが・・

一見アルコールの脳卒中予防効果について書かれている論文です。しかもAnnals of Internal medicineというメジャージャーナルですが・・・

やはり・・・

95%信頼区間でみると、相変わらず、種類分けのないアルコール摂取と、心血管障害予防効果は灰色です。

メジャージャーナルでさえ、肯定的に記載してしまう。酔っぱらいの性か・・・


“大酒家と塞栓型卒中の関係”というと アルコール性心筋症を介したものという考察もできるのかもしれないともとれる論文です。


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Alcohol and Risk for Ischemic Stroke in Men: The Role of Drinking Patterns and Usual Beverage
http://www.annals.org/cgi/content/full/142/1/I-24
Annals 2005 142: I-24.
半定量的食事頻度アンケート
38156名の心血管疾患のない医療従業者


アルコール消費を、軽度(0.1 - 9.9 g/d, or <1 drink daily)、中等度(10.0 - 29.9 g/d, or 1 -2 drinks daily)、大酒家(?30.0 g/d, or ?3 drinks daily)とカテゴリー化

14年フォローアップ、412例で虚血性卒中。
禁酒家(abstainer)に比較して、軽度飲酒家 0.99 (95% CI, 0.72 - 1.37)、中等度 1.26 (CI, 0.90 - 1.76)、大酒家 1.42 (CI, 0.97 - 2.09; P = 0.01 for trend).

週3-4日の一日10-29.9gのアルコール消費がもっともリスクが少ない(relative risk, 0.68 [CI, 0.44 - 1.05])
赤ワイン消費は段階に逆相関(P = 0.02 for trend)、他の飲料はそうではない。

大酒家の虚血性梗塞の増加は塞栓subtypeと深く関わっているように思える。
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赤ワインとの関係は・・・

AHAでは(http://www.americanheart.org/presenter.jhtml?identifier=4422
「“赤ワインと心臓疾患”に関して、一部の研究に、フラボノイドや他の抗酸化物質が心疾患リスクを減少させるという報告があるが、これらの物質は別にアルコール岳でなく、grapeやred grapeジュースなどにも含まれ、アルコールより他のライフスタイルによるものと言う報告もある。ライフルスタイルの変化の中には、身体運動やフルーツや野菜を多くとることや飽和脂肪酸の低下などが含まれる。
ワインと他のアルコールを比較して、心臓疾患や卒中への特異的な影響を検知するための直接のトライアルは行われていない。」とされています。
これを覆す論文ではなさそうです


業者がこういう論文を利用して、過大にベネフィットだけを宣伝につかう・・・という手法には、あきあきしているのですが・・・>ググリ




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また、横道ですが・・・・
歯周病との関連も示唆されます。しかも、口腔衛生が主に推定されますが、除外しても関連があったという報告もあるようです。
Alcohol Consumption Increases Periodontitis Risk
http://jdr.iadrjournals.org/cgi/content/full/82/7/509
J Dent Res 82(7): 509-513, 2003

正月にしかわたしは日本酒を飲まないのですが、いつも気になるのはこの糖添加の問題です。


清酒のアルコール添加と糖添加の時代的背景
http://www.tamanohikari.co.jp/rensai.html#01
http://www.tamanohikari.co.jp/rensai2.html

by internalmedicine | 2005-01-04 17:35 | 動脈硬化/循環器  

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