ポリフェノールの副作用

情報ソースは学術的なものです。

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ポリフェノールの副作用の検討は2003年11月フランスのVichyで開かれた“第1回ポリフェノールと健康に関するカンファレンス”で行われた。
ある種のポリフェノールは発ガン性・催奇形性を生じることは知られており、甲状腺ホルモン合成への影響も知られている。Isoflavoneはエストロゲン活性 故興味を持たれ、有害作用も同様に見られると考えられる。さらにポリフェノールの利用により非ヘム鉄の吸収を阻害し、ぎりぎりの鉄貯留しかない場合、鉄欠乏症を生じる。最後に、ポリフェノールは特定の薬剤ととの相互作用を有し、生物学的な影響を与えることとなる。
通常の摂取量で人体にどのような影響がでるのか評価すべき。
http://www.ajcn.org/cgi/content/abstract/81/1/326S
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ポリフェノール:同一分子内に複数のフェノール性水酸基(ベンゼン環,ナフタリン環などの芳香族環に結合した水酸基。ハイドロキシ基)をもつ植物成分の総称。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%AB

ポリフェノール:google検索すると、一方的な情報が氾濫しております。副作用に関する情報は皆無のようです。
情報の非対称性というのはメディア・インターネット環境に関してもかなり深刻です。放送の世界では国営放送バッシングがなされてますが、民間放送だらけになると、あるある大辞典のような放送だらけになる可能性があります。広告主による情報の占有ということです。危惧すべきことだと思います。医療専門家による評価機関をつくるべき時期だと思うのです。


テレビ番組や広告でよくやられる手段
“健康食品XにはAという物質が含まれる。Aという物質は、実験でこのようなαという作用があり、とても健康によい。AパワーともいうべきXを摂取しよう。”という奴です。この方法はとてもいい加減ですね。Xの中に含まれるのはAという物質だけではない。

最近は大企業がAという物質をそのまま合成あるいは抽出して販売することが目立ってます。ほとんど医薬品と思われるものまで存在します。しかし、医薬品の規制を受けないまま・・・漫然と効果だけを広告しつづけているものが存在します。ポリフェノールも例外ではありません。かなりの広告を出しているようですが、その金があるんだったら、大規模トライアルでも行うべきで、確立されれば日本という狭い市場じゃなく、世界的な市場が期待できるわけで、一部体験談とイメージだけの訴える広告は一部上場企業のすることではないですよね。
特にホルモン系への影響、発ガン性、催奇形性などのチェックはなされるべきです。



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【1月18日追加】
ポリフェノールの抗酸化作用に関しては歴史も浅く、測定に関して、生体への影響というのがまだ十分確立していないことがわかります。
American Journal of Clinical Nutrition, Vol. 81, No. 1, 261S-267S, January 2005


American Journal of Clinical Nutrition, Vol. 81, No. 1, 215S-217S, January 2005

マスコミ・健康医療従事者・業者の拙速な取り上げ方は問題と思います。

by internalmedicine | 2005-01-11 10:07 | Quack  

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