"critical"という言葉


Webster系の辞書(http://www.m-w.com/cgi-bin/dictionary?va=critical)には
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まず、
“ある転換点(turning point)や特に重要な節目(juncture)のこと・・・あるいは関連した・・・あるいはその時点であること”(拙訳)【of, relating to, or being a turning point or specially important juncture 】と書かれてます。そして、その後に、批判的な意味合い【 inclined to criticize severely and unfavorably】が書かれているのです。
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ところが、

日本の辞書など、たとえば、"ALC"(http://www2.alc.co.jp/ejr/index.php?word_in=critical&word_in2=%82%A0%82%A2%82%A4%82%A6%82%A8&word_in3=PVawEWi72JXCKoa0Je)でも
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【形-1】 批評{ひひょう}の、酷評的{こくひょう てき}な、批判的{ひはんてき}な、非難{ひなん}の
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とまず書かれ
それから
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【形-2】 危機的{きき てき}な、危機{きき}の、重大{じゅうだい}な、決定的に重要な意味を持つ
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と書かれているのです。


Websterと順位が逆なのです。



誤訳とまではいきませんが、どうも日本人は“critical”という言語を、本来の意味である“重大局面の”という意味を忘れがちとなり、“批判的・批評的”という意味でとらえがちのようです。


criticism(http://www.m-w.com/cgi-bin/dictionary?book=Dictionary&va=criticism&x=13&y=14)やcriticize(http://www.m-w.com/cgi-bin/dictionary?book=Dictionary&va=criticize)と混同、一部誤訳されているのではないかと思うことが多いのです。

残念ながら、

医療以外に、メディア・バイオレンスやメディア・リテラシーなどを言及する時など“批評的”という言葉がでてきます。


“批判的”・“批評的”と訳している可能性がある気がします。
http://www.google.co.jp/search?q=critical+%E6%89%B9%E5%88%A4%E7%9A%84&start=0&start=0&hl=ja&lr=lang_ja&ie=utf-8&oe=utf-8&client=firefox-a&rls=org.mozilla:ja-JP:official


いつの間にか、“critical” が “clinical”に 変わっているのが笑えます。
http://www.rehab.go.jp/rehanews/japanese/No192/HospitalInfo.html
・この言葉でどうなったかというと、臨床的な判断を下すときの参考とするという意味から、診療のマニュアル化・定型化と変化したわけです。これを国も強要している。行政からみればてんでばらばらなことをされるより、紙の上で書かれたとおりやられているかどうかみればわかるから“お上制度”としては管理しやすいから推奨です。
・臨床的な決定的な場面というのを自覚することなく、定型的にことをすすめればよろしいという事態を生じてます。

さらに、わらえるのか、深刻なのか・・・
critical viewingを“批判的吟味”と訳したものだから・・・字面だけの表層的EBMerたちが反対意見をのべている記述物を読むことを“批判的吟味”と勘違いしてしまっているひとを見かけます。皮肉を込めて言えば、自らを“批判的”に見ることができないのでしょう。

“認知症”病名変更するくらいだったら、医療現場に深刻な影響を与えているこの“critical”な誤訳を改めてほしいもんです。>厚労省


日本では、英語を字面だけ読む似非学識者が横文字をひけらかして、勝手な解釈で、日本でしか通用しない和製英語を広め、字面だけが暴走する。そういう現象が多々あります。

あらためてお読み下されば幸いです。

[言霊信仰的医療系辞書]
http://intmed.exblog.jp/pg/blog_view.asp?srl=245971&nid=intmed



メディアから受けた情報を鵜呑みにして意志決定に関して受け入れられたままの情報で行動をしてします。日本人は重大な意志決定と気づかずに・・・


[事例]
[ジェネリック薬品の問題点も放送せよ > 民放]
http://intmed.exblog.jp/1590715/


これなんかは、 マスコミの間の抜けた“bypass media carping”(あら探し)にすぎません。有益性と有害性をバランスを考えて放送してもらい多ものです。
別の民放の同様な番組では適切な批判に対してあくまで娯楽番組ですからと担当者が答えたとのことで・・・これって、ジェネリック薬品会社の“自分とこの後発品の医薬品情報は先発薬品の会社に聞いてくれ”という無責任さと共通しております。

佐世保の女の子の事件なんかも、残虐行為を行うcriticalな時点で、不可逆的な残虐性を自覚できなかった・・・メディア・リテラシーがcriticalな判断を狂わしたわけです。

by internalmedicine | 2005-01-27 11:16 | 医学  

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