経口thrombin inhibitorximelagatranの論文3題


昨年9月にFDAから認可できないというletterをうけたという報道がなされてました。
理由は、現データでは不十分ということでしたが・・
http://www.medicalnewstoday.com/index.php?newsid=13269

経口抗凝固剤としてはワーファリンが確立しているので、ximelagatranはなかなかFDAもすんなりというわけにはいかなかったのでしょうか?

http://www.cardio-vasc.com/whatsnew1.html


今回のJAMAの論文といままでの経緯がどうつながるか、私にはよく理解できませんが・・

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ximelagatran、経口thrombin inhibitorは、急速にはたらき、予測性可能で、抗凝固治療を単純化できる。2つの論文で、ximelagatranの、DVT治療や心房細動の患者に対する卒中の予防効果に関する有効性・安全性を評価する臨床トライアルの結果が報告されている。

DVT治療トライアルについて、ランダムに固定量ximelagatran投与、36mg×2回/日と低分子量ヘパリンの標準治療と補正用量ワーファリンに割り当てた。
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/293/6/681?view=abstractfp=681&vol=293&lookupType=volpage
JAMA. 2005;293:681-689.


卒中予防トライアルは、固定用量のximelagatranと補正用量のワーファリンに割り当てた。
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/293/6/690?view=abstractfp=690&vol=293&lookupType=volpage
JAMA. 2005;293:690-698.

両研究とも、ximelagatranが標準治療と同等の有効性で、出血イベントが低いが、肝酵素の増加と関連していた。


3番目の研究は、quality-adjusted survaivalとコストの分析を記載し、ximelagatranとwarfarin、aspirinの70歳の慢性心房細動患者の卒中予防効果を検討。ximelagatranが頭蓋内出血のリスクの高い患者やwarfarin服用中の低QOL患者に対費用効果的であると記載。
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/293/6/699?view=abstractfp=699&vol=293&lookupType=volpage
JAMA. 2005;293:699-706.

by internalmedicine | 2005-02-09 09:04 | 動脈硬化/循環器  

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