肝性腹水のマネージメント
2004年 04月 15日
日本の治療とはちょっとちがいます。
・塩分制限が有効(特に利尿剤に反応がないか・乏しい場合)
・ナトリウム60-90mEq(食塩で約1.5-2.0gに相当)に制限することで、覆水軽減し、水分蓄積を遅らせることができる。
・さらにきびしくしても耐用できないので推奨できない。
・希釈性低Na血症の時(Na 130mmol/L)だけ、飲水制限すべき(約1000ml/日)
・希釈性低Na血症は“不適当な抗利尿ホルモン高値”による“自由水の腎排泄障害”から生じている。
合併症予防
1)胃食道静脈瘤による出血:propranololあるいはnadolol(心拍25%減少、55-60/分まで低下させるまで増量)
2)spontaneous bacterial pertonitis
急性消化管出血患者:経口norfloxacin(400mg/日7日) あるいは 200mg/日ciproxan注射+経口AMPC-CFA(800mg/日)7日間
腹水蛋白濃度<1.5g/l:経口norfloxacin(400mg/日);経口ciprofloxacin(750mg/週);経口ST合剤(160mgと800mg、それぞれ、週5日)
3)2)にようる肝腎症候群:感染症診断時アルブミン投与1.5g/kgBW→1g/kg2日間)
難治性腹水:5-10%程度
定義:スピロノラクトン400mg+フロセミド160mgといった利尿剤でも効果なし。
腹水穿刺廃液後頻回の再発は、type1の肝腎症候群(乏尿、Cr増加が特徴)を生じ予後不良。このような場合はplasma expanderを用い、経静脈肝内門脈系シャントを用いたりする。腹腔静脈シャントは合併症が多いためなされない。大量腹水穿刺廃液後のアルブミン投与は難治性腹水でもっともひろく認められている治療法である。腹水廃液は一般的に2-4週ごとに必要。穿刺廃液は腹水貯留に影響を与えるメカニズムにない。
肝腎症候群になると死亡率30%
肝腎症候群のクライテリア
────────────────────────────────────
以下の存在
・血中クレアチニン>1.5mg/dlあるいは24時間Ccr<40ml/分
・ショックがない、進行形の細菌感染、水分喪失、腎障害性薬剤を使用していない
・利尿剤中止後、plasma expander使用後も腎機能の改善がみられない(Cr1.5mg/dl以下)
・蛋白尿がない(<500mg/day)、血尿がない((<50RBC/HPF)
・閉塞性尿路系疾患、腎実質がエコー上存在しない
・尿中Na<10mmol/L
肝腎症候群のタイプ
1型:進行性の腎機能障害:2週間未満でCr2.5mg/dlを超え2倍となった場合
2型:安定あるいは緩徐進行
治療
────────────────────────────────────
A.以下の1剤あるいはその組み合わせ
1)Norepinephrine(0.5-3.0mg/hr 静脈投与)
2)Midorine(7.5mg経口1日3回)<α作動薬>+octreotide(100μg日か投与1日3回、必要なら200μg/日まで増量)<サンドスタチン>
3)Terlipressin(0.5-2.0mg 静脈投与4-12時間おき)
B.アルブミン投与(1日目1g/kg静脈投与、続いて20-40g連日)
C.治療期間5-15日
D.エンドポイント:血中Cr濃度<1.5mg/dl
────────────────────────────────────
血液透析はルーチンに行ってはならない。アウトカムは良くならない。移植時は別。
by internalmedicine | 2004-04-15 13:28 | 消化器
