肥満をともなう糖尿病に第一選択薬と思われるメトホルミンに重要な副作用?

肥満をともなう糖尿病に第一選択薬と思われるメトホルミンに重要な副作用?

もっとも腎不全例ではもともと日本では禁忌ですので、事例はないと思いますが・・

腎不全合併に伴うメトホルミンによる急性膵炎 Postgraduate Medical Journal 2004;80:239-240
メトホルミンは2型糖尿病の通常用いられているビグアナイド系薬剤で、最小に副作用で安全と考えれれている。この薬剤で約2%の急性膵炎が生じたが、合併症としては知られてなかった。
今まで1例だけの報告であったが、それもメトフォルミン過量によるものであった。
(腎不全合併であるけれど)治療域で初めての膵炎報告の一例である。重症の乳酸アシドーシスはまれだが、メトホルミンの合併症としては、腎不全合併例でおこりえる生命に関わる副作用である。


膵炎を生じる最も重要な目立つ薬剤のまとめ(最新版Cecilから)
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免疫抑制剤(azathiopnne and its major
metabolite (6-mercaptopurine), cyclosporine, tacrohmus)
AIDS治療関連で、trimethoprim-sulfamethoxazole, pentamidine, and 2',3 -dideoxy-inosine (ddl)がもっとも重篤な膵炎を生じる。

フロセミド、サイアザイド利尿剤Furosemide, ACE阻害剤, sulfasalazine, 経口5-aminosalicylic acidは原因としては稀。

エストロジェン治療に関して用量依存的にTG値が増加して膵炎が増加。
Tetracyclineは膵炎と関連、特に脂肪肝の患者では多い。
コルチコステロイド、methyldopa, procainamide, nitrofurantoin, metronidazole, and interleukin (lL)-2も関連の可能性はあるが、未だ不明。
didanosine, valproic acid (sodium valproate)といったものも上げられる場合がある

by internalmedicine | 2004-04-15 15:03 | 動脈硬化/循環器  

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