下村健保連副会長、臼田日歯会長らを逮捕 

下村健保連副会長、臼田日歯会長らを逮捕 医療タイムス

贈収賄容疑で日本歯科医師会長ら7人逮捕 (読売新聞)

2つの表題をくらべると同じニュースでもおもしろいですね。日本歯科医師会のトップ逮捕というのが一般新聞ではショッキングだったのでしょうが、医科のほうからみると、あの下村氏が逮捕という方がよほどショッキングでした。
ミンクのコートに化けると言った岡光次官逮捕以来のショックではなかろうかと・・

“元中医協委員の元社会保険庁長官・下村健(73)”という表現を使ってますが、これおかしいです。現職として立派な“健保連副会長”という役職があるわけですから、なぜわざわざ旧役職名を最初に書くのでしょう?健保というのは、公的なお金を預かる職種です。年金の不正と同様に社会保険庁のOBの犯罪というのを強調したかったのでしょうか?下村氏はかなり医家に対して、敵意むき出しの方だという印象を持っていたのですが、歯科にはやさしかったのでしょうか? そうともおもえなかったのですが・・
製薬会社や医療材料関係にやさしかった。医科の経営状況のきなみ悪化にかかわらず、なにせ、ここ数年この業種は好決算だらけです(もちろん企業努力もあったのでしょうが・・・、医科は残念ながら企業努力は、定数縛りのためほとんど不能です)


マスコミは必ず、「“医師の収入である”診療報酬」という表現をしますが、ありゃ間違いです。看護師・薬剤師・受付・事務・・・・駐車場のおじさんの給料までこの「“医師の収入である”診療報酬」からまかなわれております。

「医療保険で定められた医師の診療行為に対する報酬( 対価)」という定義が一人歩きしております。どんなちいさな診療所でも診療報酬がすべて医師の懐に入るわけではありません。医療という事業を行うにはコストが必要です。ですから正しいのは“医療行為を行うための対価”=診療報酬というべきです。

さて、この下村氏は、公的病院9割、民間病院の半数近くが赤字であるのに、「人件費も物価も低下している状況では、医療費は伸びを抑制するだけでなく、引き下げか凍結が必要だ」などと、医療機関の崩壊を願っていたのではないかと思えておりました。

中医協は公平かをよんでいただくとわかりますが、諸外国に比べ馬鹿だかい、医療材料費のなぞがなんとなくわかります。下村さんは・・・
参考:(日本で高い特定医療材料の価格を下げるためには各先進国での価格を公開し,一般の国民の目に触れるようにする必要があります。

by internalmedicine | 2004-04-15 15:45 | 医療一般  

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