検査方法にも治験フェースが必要らしい




診断検査評価に関する国際的なコンセンサスは存在しない。
感度特異度が確立すると、最後の質問は検査された患者が未検査患者より意味があるかが最終判断となる。このためにはRCTが必要となる。 この方法で行われた検査は少ない。
検査に関しても薬剤で確立したphase研究を導入することを提言

Evidence based diagnostics
BMJ 2005;330:724-726 (26 March), doi:10.1136/bmj.330.7493.724
http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/full/bmj;330/7493/724

Four phases in architecture of diagnostic research
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Phase I-健康対象者で行われた観察研究による診断テストの正常値決定
Phase II-健常者・(a)診断スタンダードにより評価された既知疾患を有する対象者・(b)疾患疑いをもつ退所者を含む症例対照試験で診断の正確性を決定
Phase III-ランダム化トライアルを通した診断試験のによる臨床的結果の決定
Phase IV-大規模コホート研究による臨床治験による診断テストの効果を決定

具体例として、BNP
Phase IIにて、エコー診断左室機能障害患者で健常人との比較で有意な増加を認めた。
通常の診断補助としての有用性が推奨されている。この値と心室機能障害の程度に尖圭の相関が認められたため、重症度の良い指標となると結論づけている。
しかし、理想的な状況下についてのみしか検討されてない。
Phase IIc研究では、テスト結果から診断へのプロセスを検討するわけで、predictive valueを検討する。疑い例で測定し、エコーによる左室駆出率と比較し、中央値 79.4 (interquartile range 35.9-151.0) pg/ml)で、 正常駆出率(26.7 (12.2-54.3) pg/ml)であった。>17.9pg/mlでの感度88%、特異度34%である。カットオフ値によってpredictive特性の改善できない。この研究の検討者は、advantageが少ないと結論づけている(http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/full/320/7240/985?ijkey=bddbd669288dd4a5b92f5c872b8bd74fa25c7036&keytype2=tf_ipsecsha)。



つくつかのnarrative reviewによるサマライズ(http://www.annals.org/cgi/content/abstract/138/11/907?ijkey=4d81dae539ba2d40ac83cfefa694974cc5f01848&keytype2=tf_ipsecsha)では
感度を26%から92%へ、特異度を34%から89%へ増加することがみられた。年齢に依存し、コミュニティーベースに判断することより、referenceとして参照する方がパフォーマンス良好。
phaseIIの信頼性、適応性、具体的には、ブラインド化、カットオフ値、正常値の問題が多く、Standards for Reporting of Diagnostic Accuracy (STARD) Initiativeが開始されている(http://www.consort-statement.org/stardstatement.htm)。

phaseIII
遺伝子検査のように、それ自体で診断検査が自明である場合がある。しかし多くの診断的検査ではphase III研究がその有益性・有害性を評価するために必要である。その効果はその検査結果でどのような臨床的決定に用いられたかに依存する。
検査をするかどうかについてランダム化するものである。
phase III studyで、(http://www.sciencedirect.com/science?_ob=ArticleURL&_udi=B6T1B-403151X-9&_coverDate=04%2F01%2F2000&_alid=260163861&_rdoc=1&_fmt=&_orig=search&_qd=1&_cdi=4886&_sort=d&view=c&_acct=C000050221&_version=1&_urlVersion=0&_userid=10&md5=3fa6307c897a6f389360afa375fe8a3c
死亡数、入院数、心不全悪化例減少が臨床スコアだけの評価より、BNPによる判断による場合の方でみられた。
方法論的な問題もあり、診断トライアルのサンプルサイズの推定が、治療トライアルより困難。
両トライアルとも、割付の適切化、割付方法、盲目化の方法論にそれぞれの意味あいがある。異なるランダムトライアルがなされているとき、それをシステム・レビュー、メタ・アナリシスするには注意が必要。

試料の保存、凍結、溶解や器具のキャリブレーションのようなロジスティックな問題が検査方法の正確性に影響を与え、日常臨床への影響を与える。
phase IVはphaseIIIのシステム・レビューから予測される診断の正確性が予測されるかどうかを観察必要がある。phase IVは多くの参加者が必要。地域、国家、国際的な質やベンチ・マーキングの定期的な報告によりその質を向上させるであろう。また、まれな副作用を見いだすこともある。

by internalmedicine | 2005-03-25 11:51 | 医療一般  

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