MR配付資料:単なる前後比較の論文
2005年 04月 13日
そういうことを無視して論文になっているものが未だに精神科領域では多いことに驚く。
本日あるSSRIの薬剤のプレゼンテーション材料としてもちだした論文がまさにそれであった。
SF36をはかりましたよという、精神医学研究者の自慰的研究であり、
わたしども実地医家には何の役にも立たない論文なのだが、
それを わざわざ配布するとは・・・・・
この表題は“・・・・による効果”ではなく、“・・・投与した患者の前後のSF36の比較”が正しいはず・・・こんなのをアクセプトする雑誌は廃刊した方がよい
そもそも QOL測定は微妙なもので、医師と面談するだけでも変わる可能性があり、プラセボ投与群との比較でなければわからないはずだし、もし比較するにしても、エビデンスレベルは下がるが、バックグランドを同じくした症例対照をもうけるべきである。
こういう論文は紙の無駄遣いであり、地球にとっても有害な論文である。
by internalmedicine | 2005-04-13 17:53 | 医学