COPDの累積頻度はスウェーデンでは8-14%、性別でリスク差はさほどない

1割前後の人がCOPDになるんですねぇ・・・高血圧、糖尿病、高脂血症などとならんで生活習慣病としては、一般ピープルとしてもかなりのウェイトのようです。

一般的には、喫煙に関しては女性の方が感受性があり、COPDにもなりやすいかも・・・と思ってましたが、性差はあんまりないのか・・・それでもORだけをみると女性の方が感受性有りそうだけど・・・

Ten-Year Cumulative Incidence of COPD and Risk Factors for Incident Disease in a Symptomatic Cohort*
http://www.chestjournal.org/cgi/content/abstract/127/5/1544
(Chest. 2005;127:1544-1552.)

目的:10年累積頻度をBTSとGOLDクライテリアを用いて検討。リスクと性別要因を検討。

1986年の施行のアンケート
北スウェーデンの8つの地域で生まれた
1919 to 1920 (group 1)
1934 to 1935 (group 2)
1949 to 1950 (group 3)
86%の応答率。

COPDの10年累積頻度は推定で8.2%(BTSクライテリア)、13.5%(GOLDクライテリア)

多変量解析では
・高齢
group 1 odds ratio [OR]: BTS criteria, 3.49; GOLD criteria, 3.37; group 2 OR: BTS criteria, 4.50; GOLD criteria, 5.70)
・喫煙 (OR: BTS criteria, 5.37; GOLD criteria, 4.56)

性別、遺伝は、有意差なし


呼吸器症状は同じモデルを加えたときに、incident COPDと有意に相関。

男女に分けたときのanalogous analysisにおいて、
女性 OR 8.52(3.43-21.2) 男性 3.14(95%CI 1.26-7.84)

症状では・・・
女性では咳、喀痰、慢性の湿性咳嗽
男性では呼吸困難、喘鳴

結論:このコホートでは10年累積頻度はBTSクライテリアで8.2%、GOLDクライテリアで13.5%
年齢、喫煙状況、気管支炎症状はincidentなCOPDのリスク要因であり、性差はそうではなかった。
GOLDのstage0は、COPDリスクのある状態というこうとであり、男女はリスクそのものには差がなかった。

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by internalmedicine | 2005-05-16 17:25 | 呼吸器系  

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