急性の喘息発作では吸入ステロイド反復投与の方がステロイド注射より効果良好
2005年 05月 26日
1990年代広汎からいくつかの論文で、吸入ステロイドを治療早期に使う研究がなされていたが、標準治療としてはやはり全身的なコルチコステロイド投与であった。
Comparison of Inhaled Fluticasone with Intravenous Hydrocortisone in the Treatment of Adult Acute Asthma
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 171. pp. 1231-1236, (2005)
http://ajrccm.atsjournals.org/cgi/content/abstract/171/11/1231
目的:重症急性喘息成人患者に吸入FPを標準全身コルチコステロイド治療とを比べたもの
方法:106名の患者(平均年齢33.5±8.8歳)を
介入群:繰り返しFP(3000μg/時間)・MDI+スペーサーで10分間隔3時間投与
対照群:ハイドロコーチゾン500mg静脈投与
全患者に吸入albuterolとipratropium bromide使用
FP治療群はPEF、FEV1それぞれ、ハイドロコーチゾン群に比べ30.5%、46.4%良好
FP群はハイドロコーチゾン群に比較して120,150,180分時にPEF、FEV1群ともに良好(p < 0.05)
FP群は90,120,150分後の離院率もきわめて高い。
この治療は特にほぼ重症の気道閉塞で有益。
FP治療によるFEV1<1Lのベースラインの対象者では優位に肺機能改善(p=0.001)で入院率を有意に減少 (p = 0.05)
結論:吸入FPの反復投与使用はハイドロコーチゾン静脈投与よりより有効で、早期改善と関連。この治療的メリットは多くの重症気道閉塞状態で特に有効。
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点滴はある程度重症になるとルート確保、水分補給という面もあるので、点滴が消えるとは思えませんが・・・Drasticな変化になる予感
<駄文>
わたしは、吸入ステロイドだから効いたというのではなく、薬剤とのinteraction durationの問題だとおもう作業仮説を持っているのですが・・・
by internalmedicine | 2005-05-26 11:26 | 呼吸器系