何でもかんでも更年期のせいにするんじゃねぇ・・・

NIHや国家のポリシー・ステートメントではないがNIH コンセンサスとステート・オブ・ザ・サイエンス(National Institutes of Health State-of-the-Science Conference Statement: Management of Menopause-Related Symptoms)が報告されている。

興味深いのは、何でもかんでも更年期のせいにする風潮に反する文面が含まれている
すなわち、1)2)以外は否定的であることが注目される。
 ↓
1)血管性運動症状:asomotor Symptome(Hot Flashes and Night Sweat)
2)膣部乾燥・有痛性性交:Vaginal Dryness and Painful Intercourse
3)睡眠障害」Sleep disturbance:moderate :理由不明とのこと
4)認知機能障害:Cognitive Disturbance:Agingと分離することは不可能で、閉経と結びつけることには無理がある。
5)身体的症状:Somatic Symptomes:関連なしの報告が多数(背部痛、疲れ、関節症状)
6)尿失禁:Urinary Incontinence:少数の研究しかなく、結びつけ不能
7)子宮出血症状:Uterine Bleeding Problems:研究倫理として閉経後症候群の研究対象とすべきでなく、疾患として対照にすべき
8)性的機能障害:Sexual Dysfunction:2)との関係以外の問題。libido、arousal、セクシュアリティーの別の問題などがあるが、年齢の要因と関連、個人的関係、ストレッサー、社会経済的状況などが関連するが、閉経後のホルモンの異常との関連は明らかでない。
9)QOL:結論づけはinadequte informationである。

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身体症状などは、更年期の症状としてかかれることが多いので一つの警告となるのではないか?
例示:http://paxil.jp/seminar/03/page1.html


北杜夫だったかの小説に若年者を更年期呼ばわりして藪医者のレッテルはられたというノを見たことがあるが、身体症状などがあるのを更年期呼ばわりするのは藪医者と言っていいのでは無かろうか?

最近は、男性更年期を提唱する藪医者軍団が多くて・・・

by internalmedicine | 2005-06-07 16:00 | 医療一般  

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