朝日世論欄編集子の情報源:個人の見聞きしたことであった

朝日新聞などの医療系社説をみて、疑問を感じることが多い。
本日の朝日新聞・社説:”医療改革 納得できる抑制目標を”を読んでやはり同様に感じた。

かれらの情報収集源というのはなんなのであろう。

“必要もないのに・・・あちこちで目にする”という彼ら執筆者の見聞きするものが情報源なのである。決して科学的に、統計学的、客観的な指標に基づく者ではないのであることを告白している。

たとえば、慢性心房細動・心不全・高血圧・骨粗しょう症・糖尿病・高脂血症があることは老人では珍しくない。それどころか、不眠症・便秘症などの合併もめずらしくない
上記診断名のため、1)ワーファリン、2)ACE阻害剤、3)アルダクトン製剤、4)フロセミド、5)ジギタリス製剤、6)ビスフォスフォネート製剤、7)スルフォニルウレア剤、8)スタチン製剤の6種類を処方するのは悪なのだろうか?
9)睡眠薬、10)緩下剤・・・で10種類。
さらに、消化器症状に対する薬剤、逆流性食道炎も
さらに一般医では、内科医以外の役割も要求され、NSAIDsなども・・・
と、考えれば10種類を越える薬剤などはごく普通に考えられる。
こういったものを朝日編集氏はやめろというのだろうか?


社会的入院の解消ということで、介護保険が導入されたと、ケアマネージャー試験用のテキストでも書かれている。ところが、実際は各地に老人介護施設や特別養護老人ホームなど豪華な建物が建てられたが、朝日の主張の如くであれば行政の失敗であり、税金の無駄遣いである。ここにメスをいれず、目の前でみた、エビデンス・レベルの低い状況判断に猛省を促したい。

偏狭な伝聞で社会的に影響を与え、結局損をするのは、利用者である患者であり、朝日新聞の購読者も含まれるのである。

<以上、朝日新聞へメールいたしました>

by internalmedicine | 2005-06-15 09:30 | 医療一般  

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