出産前の歯科レントゲン撮影と新生児低体重
2004年 04月 28日
Antepartum Dental Radiography and Infant Low Birth Weight
Philippe P. Hujoel, PhD; Anne-Marie Bollen, PhD; Carolyn J. Noonan, MS; Michael A. del Aguila, PhD
JAMA. 2004;291:1987-1993.
────────────────────────────────────
高用量・低用量放射線とも低体重児出産と相関があるとさえるが、視床下部-下垂体-甲状腺軸、間接的に出生児体重に放射線が影響を及ぼすかどうか不明だし、直接の生殖器に関係するかどうか不明。
Design A population-based case-control study.
低出生体重児(<2500 g)
満期低出生体重児(1501-2499g 37週)
妊娠中0.4mGyより高い被爆の場合21名(1.9%)の低出生体重児の母体で、歯科レントゲンを取らない女性に比較して低体重児の補正OR2.27(1.11-4.66)
0.4mGyより高い被爆の場合満期低出生体重児妊娠は10(3%)で、対照と比較して3.61(1.46-8.92)。
────────────────────────────────────
“胎内被爆者の10歳から18歳にかけての身長、体重などを毎年測定する調査では、被ばく線量に関連して、成長速度の減少と成人時(18歳)の身長、体重に全体的な減少が示されました。”
http://www.rerf.or.jp/nihongo/radefx/uteroexp/physment.htm
ということもあり、わかるとおりやっぱり放射線被曝はできればさけた方が良いのですが、緊急性や有益性が上回る場合はやはり撮るべきということになるのでしょう。
歯科レントゲンでもということは、他のレントゲン撮影でもということになるのでしょうが・・・
こういう面でも、結核検診・住民検診・職場検診上のレントゲン撮影というのは危険だと考えます。
“劣化ウラン”というので世間は騒いでますが、α崩壊が主体の機序ですのでレントゲンとは関係なしということで・・・
by internalmedicine | 2004-04-28 16:35 | 医学