普通感冒の代換療法をまじめに治験するアメリカ・・・いいかげんな病名提唱とな代換療法容認する日本
2005年 07月 28日
こういうものの治験というのはどれほど真剣におこなうべきか?
“普通感冒は元来、self-limitedな、かってに完治する病気であり、主にライノウィルス感染によって生じる。その頻度、とその巨大なる社会経済的なインパクト故、medical consequenceとしては重要となる。しかし、ライノウィルスに対する特異的治療はない。”
(テーマのNEJM記事から抜粋)
ところが、日本では、えらい教授が“かぜ症候群”なる“とんでも症候群”を提唱して、教科書に記載されている事態である。
で、さらに日本は、健康食品や漢方などの効果に関して非常に緩い、それどころか、特定機能食品なるものを設けて、治療薬の如く宣伝しているのを容認している。その許可基準はかなりあまく、プラセボ対照さえ要求していない。(参照→基準)
いづれにせよ、かぜの民間療法なんて、厚労省からみればまったくどうでもいいというような扱いなのである。対して、米国では代換治療のEvidence構築はさかん。普通感冒でさえ、経済的なインパクトから考え、例外とはされない。
話がそれたが、
実験的に437名のボランティアにライノウィルスを感染させ、プラセボと比較して治療効果を見たもの。最終的にはライノウィルス39感染させた399名の結果、5日間観察結果。
鼻汁量、鼻洗浄液中多核白血球量、IL-8濃度、定量的ウィルス抗体も有意差無し
An Evaluation of Echinacea angustifolia in Experimental Rhinovirus Infections
NEJM Volume 353:341-348 July 28, 2005 Number 4
http://content.nejm.org/cgi/content/short/353/4/341
by internalmedicine | 2005-07-28 09:48 | 感染症