咳嗽性頭痛

Cough headache: frequency, characteristics and the relationship with the characteristics of cough
European Journal of Pain Volume 9, Issue 4 , August 2005, Pages 383-388

咳嗽性頭痛(CH)は比較的稀であるが、咳嗽の合併症としては重要。横断的研究で咳嗽を主訴とした外来患者での頻度、疫学的特徴を検討し、咳嗽と頭痛の特徴の相関を調査。
咳嗽のある165名、女性96名、男性69名で評価。57名(34.5%)が咳嗽の合併症を有し、32名(19.3%)がCHの診断。
CHを持ったほとんどの患者が良性の頭痛特性を持っていることは知られていたが、特徴的なCHの比率は少ないものではなかった(CH患者の37.5%、咳を持った患者の7%)。
さらに、咳の頻度と頭痛重症度の間に重要な相関性があった。

年齢、性、タバコ使用、咳嗽期間はCHの予後因子として見出されない。

ロジスティック解析では
8週間以上と咳嗽が長ければ咳合併症の頻度は2.8倍(p=0.03)
咳嗽の頻度が増加した場合は0.4倍(p = 0.02).

結論としては、CHは比較的稀だが、咳嗽の重要な合併症であり、有効な治療がある。レントゲン検査が他の頭痛除外のため必要であり、それによってCHが良性であると確定できる。




一次性穿刺様頭痛,一次性咳嗽性頭痛,一次性労作性頭痛は
どのように診断し,治療するか
http://www.jhsnet.org/GUIDELINE/5/5-2.htm
─────────────────────────────────
一次性咳嗽性頭痛
A . B および C を満たす頭痛
B .突発性に起こり,1秒~30分間持続する
C .咳,息み,ヴァルサルヴァ手技( Valsalva manoeuvre )のいずれか(あるいはそれらの組み合わせ)に伴ってのみ誘発される
D .その他の疾患によらない
─────────────────────────────────


http://www.imigraine.net/other/cough.html
Chales Symonds(1956)年の興味ある論文が発表され、頭蓋内腫瘍の患者の中に咳嗽で増悪する例で、器質的病変によるものと、咳嗽、sneezing、笑い、排便時増強の一群を記載している。

Raskin(1988)は病態生理を研究。頭痛が、頭蓋内圧(ICP)の激増によって誘発。ICPの中の頭蓋内圧の増加によって止めることができるICPおよび脊柱の流動性のボリュームの突然に低下することにより引き起こされるのは腰椎穿刺性頭痛との逆の関係・・・

以前は、同一視されていた、運動性、性交頭痛と区別されている。


http://66.102.7.104/search?q=cache:zE41sBeKC9MJ:www.upstate.edu/neurology/haas/hpcough.htm+Raskin+headache+cough&hl=ja&client=firefox-a
<特徴>
発症:突然
期間:秒単位~分単位、一般的に
質:Sharp or splitting
部位:両後頭部一般的に、変動が少ない
随伴症状:なし-吐気・嘔吐無し
年齢:大まかに40-80歳(平均60歳後半)
性別:男性に多い:80%が男性

<治療>
インドメタシンカプセルが非常に有効。25mg×3回/日で開始・・・

Wangらは(2000)、インドメタシンにアセタゾラミド(2000mg/日まで)開始し、良性咳嗽頭痛がhypervolemia(髄液の容量増加)と関連するため使用。5例使用で2例完全緩解、2例良好、1例不変。薬剤無効の時、耐容性・禁忌に問題なければ、治療的な腰椎穿刺がRashkin(1995)報告されており、6/14で改善。



─────────────────────────────────
咳嗽性頭痛というのは・・・記載があるのは知ってましたが・・・なんのことかと・・・・
ということで、すこしまとめをしてみました

by internalmedicine | 2005-08-01 10:22 | 呼吸器系  

<< 自殺・他殺・PTSD 虫垂炎診断のためのCRPカットオフ値 >>