上気道炎に抗生剤は絶対ダメなのか・・・


子どものかぜ 抗生物質不要 小児科の関連学会が指針
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/life/li521301.htm


成人では、成人気道感染症診療の基本的考え方
http://www.jrs.or.jp/quicklink/glsm/index.html

などにより、いわゆる“上気道感染”に対する抗生物質投与の自制を求めている。


小児科などを中心に抗生剤を絶対出さないというところもあるようであるが、そのエビデンスは実はなかった。概念的に自分の考えだけを押し通そうとすることも私は怖いという気がする・・・・いろいろ考えもあるのだろうが・・・


UKでは、以前から、より積極的に国家的に抗生剤処方を減らそうとしているようである。その副作用は・・・
Antibiotic prescribing in general practice and hospital admissions for peritonsillar abscess, mastoiditis, and rheumatic fever in children: time trend analysis
http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/full/bmj;331/7512/328
BMJ 2005;331:328-329 (6 August)
UK政府は、薬剤耐性を減らすため、GPでの小児への上気道炎での抗生剤処方を減らそうとしている。しかし、データによっては稀な合併症の増加や入院率を増加させたという報告がある。
上気道感染への子供への抗生物質処方は1993年から2003年で半減したが、扁桃周囲膿瘍やリウマチ熱による入院は増加していない。Sharlandらは、データベースに基づき報告した。乳頭突起炎や単純な乳様突起切除術による入院は19%増加した。しかし、GPリサーチデータベースでは乳頭突起苑や乳様突起切除術の増加は見られなかった。


上気道感染への抗生物質処方の遅れ
Delayed prescribing of antibiotics for upper respiratory tract infection
BMJ 2005;331:301-302 (6 August)
http://bmj.bmjjournals.com/cgi/content/full/331/7512/301


このEditorialに以下のことがかかれている

 ↓
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医師は単純性上気道感染に抗生剤処方するのをやめるべきか?答えはNo!、まだレアだが重要な合併症に進展する可能性を否定できないことが第一。第二に、やはり抗生剤を希望し、期待する患者もおり、もし徴候が遷延化した場合の処方の遅れに関して患者に妥協を必要とすることとなる。
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過剰な処方を戒めることは重要だが、処方しない事による悪影響も十分な留意が必要である



とかく、医師に限らず、人間は、一つの考えが脳内に固着すると、それを盲進し、教義・教条として、その反対意見に耳を貸さない。同調者を周りに求める。さらに高じるとまわりへ自分の教条の促進を図る。他者への啓発活動をおこなう。そして、政治集団との結びつき、政治的な圧力団体化。こういう動きは反ワクチン、反薬剤、禁煙運動の一部にあるようです。
彼らの問題点はみずからの教条などに反する考えを評価できず、すでに科学的な思考ができてない。自らを変える見ることさえ不可能となっている。
・・・・それに近い医師が一部に・・・・

by internalmedicine | 2005-08-06 11:23 | 感染症

 

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