あたらしい骨粗鬆症治療へのヒント・・・?
2004年 04月 30日
女性ホルモンでないホルモン?:エビスタがもうすぐ発売と
http://www.chugai-pharm.co.jp/hc/di/displayTemplates/displayNewArrival.jsp?documentId=doc_3124
あたらしい骨粗鬆症治療へのヒント・・・?
スタチンが骨粗鬆症へ有効である可能性があるのですが(Arch Intern Med. 2002 Mar 11;162(5):537-40. 高脂血症治療薬が骨粗鬆症薬となれるか?)、大規模研究分のサブ解析が急がれているようです。
ややそれよりつっこんだ治療法へのとりくみが紹介されていました。
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Clues for New Therapeutics in Osteoporosis
NEJM 2004.4.29第11染色体に骨密度と関係のある部位をマウス種を用いた遺伝子解析で同定。
Alox15であり、31megabaseの長さで、12/15-lipoxygneaseをencodeしており、欠損マウスでは骨密度が増加し、“強さ”がます。
12/15-lipoxygenaseが骨密度のキーとなるregulatorである。
stromal cell lineの12/15-lipoxygenaseの一過性の表出で、osteocalcinやalkaline phosphataseを亢進させる。
すなわち、脂肪酸の酸素化させ、13-hydroxyoctadecadienoic acidや15-hydroxyeicosate traenoic acid(lipoxin類の前駆物質)などのような、peroxisome-proliferator-activator受容体へのリガンドを作る。
このperoxisome-proliferator–activated receptorを抑制することで骨粗鬆症を抑制する。
cis,cis-1,4-pentadiene(例.アラキドン酸)→(O2)→hydoroperoxide-containing intermediate→(脱アルコール化)→15S-hydroxyeicosateraenoic acid
付加的酵素transformation?→リガンド・・・→1) 2)へ
1)細胞外表面受容体→サイトカイン減少→骨密度増加
2)peroxisome-proliferator activated receptor→骨密度増加
ヒトでは、15-Lipoxgenase type1(17p13.3)、15-Lipoxygenase type2(17p13.2),12-Lipoxygenase(17p13.1)
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lipoxygenaseはロイコトルエンの5-lipoxygenaseしか注目したこと無かったのですが
この酵素が神経細胞や内分泌細胞そしてマクロファージ多くに存在することからいろいろな生理的機能が推測されています。
単核球やマクロファージで、13-HODE(hydroxyoctadecadienoic acid (13-HODE)や15-HETE(15-hydroxyeicosatetraenoic acid)はリノレン酸やアラキドン酸から産生され、12/15-lipoxygenaseによりTH2由来のサイトカインIL-4によるupregulationされている。PPAR-γへのリガンドの産生に12/15 lipoxygenaseが関与していて新しいサイトカインによる核内受容体の調節因子のパラダイムである。(Nature. 1999 Jul 22;400(6742):378-82. http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?
PPAR-gamma
http://www.cas.psu.edu/docs/CASDEPT/VET/jackvh/ppar/pparrfront.htm
PPARγと骨代謝
https://www.iyaku-j.com/MDJOURNA/clin/doc/2004-02/043tokusyuu.htm
by internalmedicine | 2004-04-30 14:53 | 運動系