米国医療のアウトカムにおける性差、人種差は時代を超えても縮まってない



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Sex and Racial Differences in the Management of Acute Myocardial Infarction, 1994 through 2002
http://content.nejm.org/cgi/content/short/353/7/671
無数の報告で、米国内での人種差・性差における心筋梗塞(MI)の治療とアウトカムの差が報告されている。
そして、NEJMでその差に関する報告は近年なかった。
結論は、黒人女性は他よりMI治療の種類が少なく、在院死亡率が高いというもので、1994-2002年のMI入院患者ほぼ60万人のデータから割り出されたもので、白人女性、黒人男性、黒人女性は、白人男性に比較して、それぞれ、3%、9%、11%再潅流治療を受けることが少なかった。同様の傾向が、冠動脈造影にも同様の傾向、9%、18%、24%であった。
一方、アスピリン・β遮断剤の治療に関しては性差はなかった。
白人女性、黒人男性は白人男性とは差異がない入院死亡率であった。
黒人女性は、11%ほど高い死亡率であった。
時代にわたり、治療の相違も、死亡率の相違も変化していない。
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この研究の決定的な結点は・・・
“ We also lacked data on socioeconomic factors, such as education and employment status, and were unable to separate the role of sex or race from these factors.”
ということで、経済状況、教育、雇用などの要因が調べられてないこと・・・

心筋梗塞のマネージメント上の性差、人種差に関心が増加してるが、この差が時代とともに縮まっていないということが重要。




自民党も民社党も財務省官僚ばかり候補にいれて・・・かれらが医療産業にすることといえばコスト・カッティングばかり、片方では、年々、医療ニーズの高まりと安全管理上のコストの増大を
無視した医療費のカットは・・・医療制度の崩壊を予感


フリーアクセスを誇る日本の医療制度を手本にしようとしていたアメリカでは、社会的クラスにより医療の恩恵を受けられる層が分かれているという事態が以前続いております。・・・・小泉・竹中体制は、医療制度に関しても、悪しきアメリカの制度を導入しようとしているわけで、郵政民営化という隠れ蓑により、財務省主導型の対効果比を無視したコストカッティングの横暴

財政破綻の真の原因は別にある・・・参考
:google検索をするだけで、国際的に見て、この公共事業の異常さ


削るべきところをけずらず、箱物行政のツケは医療へ・・・>そして、民間医療機関はどうすべきか・・・


さらに、公立病院廃止の方向性は止まらない。利益追求型同士とぶつかり合いとなり、あちこちに齟齬が生じる。熊本式がうまくいっているのは国公立病院が最終的に引き受けてくれているかからであり、そこが利益追求のみおこなえばうまくいかなくなるのは必定。わたしはうたかたの夢と思っている。


診療所を含めた民間医療機関(将来的には公的病院も・・)のとるべき道は
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1)よらば大樹:大規模法人への吸収・連携:チェーン化
2)みずからが巨大に、そして周りをまとめる:地域などを基本とした認定医療法人化
3)徹底的な零細化
4)廃業
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であろう。


株式会社参入を反対しようとも、財務省主導型の政治手法がさらに露骨となるであろうから、結果的には利益主導型経営となり、実質、利益追求型企業におんぶにだっこされることとなるだろう・・・と予想。


星新一の人民は弱し官吏は強し を中学の頃読んだが、実感を感じる昨今である。

by internalmedicine | 2005-08-18 10:55 | 医療一般  

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