HRTの正しい理解(専門医がGPを見下している・・・にしか見えないのだが)

いろいろ議論できそうな論文発見
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American Journal of Obstetrics and Gynecology Volume 193, Issue 2 , August 2005, Pages 551-556
http://www.sciencedirect.com/science?_ob=ArticleURL&_udi=B6W9P-4GVGMWD-1T&_user=10&_handle=V-WA-A-W-DW-MsSAYWW-UUA-U-AAWZBYWZCW-AAWBEZBVCW-WDEBBBBEW-DW-U&_fmt=summary&_coverDate=08%2F31%2F2005&_rdoc=51&_orig=browse&_srch=%23toc%236688%232005%23998069997%23603886!&_cdi=6688&view=c&_acct=C000050221&_version=1&_urlVersion=0&_userid=10&md5=98c0b45f2c95c2d17cfabd996ed01854

Ob/Gynsは正しく、そのリスクとベネフィットを理解しているが、プライマリケア専門医は正しく理解しているとはいえないと示唆。絶対的リスク減少と相対的リスク減少の混同により、リスクの増減を過剰評価していると指摘。HRTの寄与するリスク・ベネフィットの教育が必要。
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というが・・

以下の文章をみて、安全だと思う人がいるだろうか?



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WHI研究で、たとえば、科学者たちはestrogen+progestinによるホルモン療法を受けた人の乳癌相対リスクを求めたかった。約5年後、対照群124例に比し、HRT群で166例であった。しかし、ホルモン群は8506、プラセボ対照群は8102 群間を比較するために1万人×年にこの結果を変換 1万人年あたりHRT群38、対照群は30であった。これは、30で割って1.26 故に、等リスク(=1.00)に比べて0.26増加なので、ホルモン治療女性は26%、非治療者より乳癌発生が多いという事になる。 WHI研究の女性乳癌進展への絶対的リスク増加は?平均的に、1年に対して、HRTで0.08%対照群よりリスクが高くなる。これは、1万人の女性に対するリスク増加であり、治療を受けて無かったときに比較してホルモン治療者の乳癌は8名増加するという意味である。このように、女性へのホルモン治療は1年においては絶対的リスクという面では若干にすぎない。
http://www.nhlbi.nih.gov/health/women/pht_facts.htm
Relative risk allows scientists to compare dataから・・・
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むしろ、Gy/Obsの専門家が、リスクをunderestimateしているとはいえないのだろうか?
そして、この論文がgy/Obsの専門誌であることを考えると、GPを見下しているようにしか思えない論述である。

それと、たしかに、GPは守備範囲が広いため、専門家より全く違った領域の勉強が必要なことが多いので、その専門性は極められないため、知識は不足気味かもしれないが、臨床的勘といのはどうだろうか?

わたしもGPの端くれになるのだろうか・・・HRTのベネフィットというのをバランスから見れば一方的に評価できない気がする。絶対リスク減少(ARR)や相対リスク減少(RRR)を理解していてもである。むしろ、専門性による感覚の違いではなかろうかと考えるのだが・・・


<リスクとベネフィットのまとめ>
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プラセボと比較した、estrogen+progestin約5年使用の結果

リスク増加

* 乳癌増加 26%
* 卒中増加 41%
* 心臓発作 29%
* 下肢・肺血栓 2倍

ベネフィット増加

* 直腸結腸癌 37%減少
* 大腿骨骨折 34%減少

変化なし

* 死亡数

http://www.nhlbi.nih.gov/health/women/pht_facts.htm
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by internalmedicine | 2005-08-18 12:03 | 医療一般  

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