文明国ではボクシングは追放されなければならない


JAMA 1983年1月14日の報告は、ボクシング界へのジャブであり、まだノックアウトパンチではなかったのだ。

アメリカ医学会(AMA)とほかの医学学会は一斉に中止を要求している。オリンピック委員会でさえ再調査している。なぜボクシングが悪いのか?医学的に悪いのは、殺人を生じる可能性だけでなく、慢性の脳障害が客観的に生じ、戦歴のあるファイターの80%に慢性の脳障害がある。モラル的にも悪い。ノックアウトという脳へのダメージを定義上そのままの状態を持ち込むことを勝利とすることをスポーツとすることの意味合い。

この2つのことに加え、医学的、モラル的な意味合いから他のリスクあるスポーツとも区別されるべきである。

改善されるか?時間を短くするか、早期にレフリーストップを行うか、より鍛錬された医師により医学的な検査をよりよく行うか、それは倫理上の疑問が生じるのである。

ボクシング障害により視力障害がある場合は現在通常格闘を禁止されるが、脳への障害に関しては、短期的、長期的意味合いもあり、その影響が危惧される。



その後、ボクシングへの非難の“第2ラウンド、第3ラウンド”が続いている。
1. Lundberg GD. Boxing should be banned in civilized countries. JAMA.1983;249:250.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=6848814&query_hl=3

2. Lundberg GD. Boxing should be banned in civilized countries -- round 2. JAMA.1984;251:2696-2698.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=6716602&query_hl=5

3. Lundberg GD. Boxing should be banned in civilized countries -- round 3. JAMA.1986;255:2483-2485.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=3701968&query_hl=7

第4ラウンドはマイク・タイソン問題
http://mentalhealth.about.com/cs/academicpsychology/a/tyson.htm

第5ラウンドはこのmedscapeだと・・・
http://www.medscape.com/viewarticle/507180

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“Reply”に、“すべての国から追放されなければならない”と主張も記載されている。

日本では、追放されるどころか、より危険と思われる“新種・格闘技”がより盛んである。いつか犠牲者がでないことを願わずにはいられないし、軽微の脳障害などへの影響を危惧するものである。

by internalmedicine | 2005-08-23 22:31 | 運動系  

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