今年も、反インフルエンザワクチン記事の季節となりました

今年も、インフルエンザワクチン接種の季節となり、左翼系反ワクチン団体と洗脳されまくったメディアのミスリーディング記事がてんこ盛りの季節となりました。

医療機関としては、最終的には、現在のところ、個人の希望を尊重することとなりますが・・・副作用に関しても当然呈示しなければなりません。この記事を引用させていただきますが、それだけだと、バランスを失いますので、当然、超過死亡に関しても言及いたします。


【ワクチン副作用で4人死亡 昨年度のインフルエンザ】
記事:共同通信社 提供:共同通信社
【2005年9月30日】インフルエンザワクチンの副作用が疑われるとして昨年度、薬事法に基づいて報告されたのは113人で、うち4人が死亡していたことが、厚生労働省が29日出した医薬品・医療機器等安全性情報で明らかになった。 4人は60-70代の男女で、ワクチン接種後に細菌性髄膜炎や急性肝不全などを起こして死亡した。 このほか、10歳未満の女児と60代女性にそれぞれ精神発達遅滞、脊髄(せきずい)炎などの後遺症が出た。 ・・・・・同省は「情報不足などのため、死亡とワクチン接種との因果関係は必ずしも明らかではない」としている。(後略)。
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/05092601.htm


公明正大なるメディアにおかれては以下の文章も付記していただきたいものである・・・
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超過死亡数は1999/2000シーズンは13,846人、 2000/01シーズンでは913人、 2001/02シーズン1,078人であるのに対して、 2002/03シーズンは11,215人であった。また、 2002/03シーズンも、過去に超過死亡が明らかに見られたシーズンと同様にA/H3N2型とB型との混合流行であった。
(http://idsc.nih.go.jp/iasr/24/285/dj2852.html)
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<ワクチン有効性の検討方法について>
分母と分子の「%」 有効率と相対危険の関係が相殺されることからわかるように、有効率と相対危険の両者とも 単位はない。有効率に%をつける が、これは割合を表す場合に「100分の1」を意味する「記号」 で、通常「単位」とはみなさない。
結果指標には欠席率や欠勤率を 用いる場合もある。発病率の算出に用いる疾患も、ウイルス分離インフルエンザ、血清診断インフル エンザ、肺炎、死亡、インフルエ ンザ様疾患などさまざまである。 また、インフルエンザ様疾患にしても、「発熱+呼吸器症状」「最流行期間の有熱疾患」など種々の定義が用いられる。当然ながら、インフルエンザウイルス感染症に特異性が高い結果指標ほど、正しい有効性を検出しやすくなる。なお、ワクチンが無効である根拠として「接種者中の発病者の割合」、あるいは有効である根拠として「接種者中の非発病者の割合」を論ずることは無意味である




<反ワクチン運動家たちのやりくち>
反ワクチン運動家たちは、“ワクチンは無効”という主張に合致する記述だけを集め、論文中に一部の記述、あるいは、部分的な論文だけを大げさに主張し続けている。

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前橋市医師会のワクチン報告の不備の指摘
“前橋市医師会の報告は,実際には欠席防止の有効性が,少なくとも30~40% 認められている.さらに,インフルエンザ欠席者の定義が,現在の常識からは認めがたいほどに甘い”

Hoskinsらの報告
インフルエンザワクチンの有効性が,マスコミ上で話題になると,しばしば,1979 年に英国のHoskins らが,The Lancet に発表した論文が取り上げられる.英国の寄宿制学校の生徒を調査した結果,最初の1 年目のインフルエンザワクチン 接種は有効だが,2 年,3 年と接種を重ねると,感染防止効果が消失することを報告し,毎年のワクチン接種の意義に疑問を投げかけた論文である. 著明な医学誌に掲載されたこともあり,日本では 今なお,一定の影響力を持っているようである. しかし現在では,論文の基本的なデータ解析が 誤っていることから,Hoskins らの主張は否定され,論文では毎年の接種のnegative な効果は証明 されていないことが明らかにされた.例えば,Hoskins らは,1974 年初頭のA 型インフルエンザ の流行で,1972 年と1973 年の2 回接種したグループと1973 年のみ1 回接種したグループ間で,インフルエンザの発病は,それぞれ544 と4125 であり1 回接種群の方が低いと述べているが,実 際には統計的に有意差はない. さらにHoskins らの指摘するような毎年の接種のnegative な影響は,実際には見られないことも繰り返し報告されている
http://www.kansensho.or.jp/journal/full/200201/076010009j.pdf



<追記>
Webで見聞きするより低俗な反ワクチン主義者の主張:ワクチンは製薬会社や医師会の金儲けのための陰謀である:陰謀説・・・・職業人に対するrespectがない。自らの職業に対してもそういうスタンスなのであろうか?医師会が陰謀をめぐらせるほどの実力があるのなら・・・日々の診療ももう少し楽なのだが・・・ふぅーーー

一番問題なのは 国会でもかなり低レベルの議論が未だになされていることも恐れ入る。
左翼プロパガンダそのものが国会でむしろ跋扈している状況は・・・国民として悲しいものがある。

by internalmedicine | 2005-10-03 11:29 | 呼吸器系  

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