尿中レジオネラ検査は検査陰性でも陽性でも注意が必要
2005年 10月 07日
現在のところレジオネラ症がもっともうたがわれるとか
SARSさわぎが、トロントに波及した事例があったので、騒ぎになったのでしょう
Yahooカナダによると
“He said ''dozens of urine tests for legionnaires were done early on, but all came back negative', and it wasn't until the autopsies were completed Thursday that legionnaires was confirmed”
尿中レジオネラが早期に検出できなかったことが騒ぎのきっかけになったことが推測されます。
"ジオネラ尿中抗原検査の比較により、感度がそれぞれ六三・八%、六六・七%であったこと、尿を濃縮することにより、これが八八・九%、八六・七%に上昇することが報告されている。ただし、尿中抗原によるレジオネラ症の診断は、基本的にLegionella pneumophila血清型Iを対象とした検査法であることから、尿中抗原陰性だけではレジオネラ感染症を完全には否定できないことに注意しなければならない。"
(医事新報 No 4249 2005/10/01)
と あります。
肺炎球菌の尿中莢膜抗原にくらべ感度・特異度も低く、その限界が目立ちます。やっと普通に使える検査方法が出現したとはいえ、臨床家としては注意すべきことでしょう。
by internalmedicine | 2005-10-07 10:09 | 感染症